北方領土は戻らない(2)

大きなニュースがどんどん入ってくる。

ただ突発的なニュースを別にすると、前もって予測できることはかなりある。

たとえば、トランプが今朝発表したパリ協定の離脱は選挙中の言動を注視していれば誰にでもわかることである。発表が今日になっただけだ。

昨年11月に大統領に当選したあとも、トランプは環境保護庁(EPA)長官にパリ協定に反対するスコット・プルイットを任命した。

EPAの長官が温室効果ガスの抑制に否定的なのだ。この時点でパリ協定離脱は本気であることがわかる。

実は、今日のニュースで個人的にもっと大切だと考えているのは、プーチンの発言である。サンクトペテルブルクで1日、内外の通信社と会見をひらいた。

そこで北方領土についてこう語っている。

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(根室半島の先端、納沙布岬から北方領土を望む・・・が見えず)

「島々が日本の主権下に入ると、理論的にはアメリカ軍が駐留する可能性がある。軍事基地やミサイル防衛システムが配備されることはロシアとしては全く受け入れられない」

この論理は何も新しいものではない。むしろロシアとしては当然の考え方である。

プーチンははるか以前から北方領土を返還する気などないことを、日本は知らなければいけない(北方領土は戻らない )。

日本政府は「北方領土はお前にやるから、その代わり自由に操業できる漁業権とシベリアの天然資源をよこせ」くらいのことを言って認めさせ、平和条約を結ぶべきである。

安倍政権は本当にプーチンが返すと思っているのだろうかー。(敬称略)