セクハラ発言の本当の問題

東京都議会議員の塩村に浴びせられたヤジの一件が、うやむやにされたまま終わろうとしている。

これまでも虚言、暴言とよべるヤジは都議だけに限らず、衆参両院でもあった。だが今回の差別発言を契機にして、人格を否定するような発言は断固として取り締まるべきだろう。

日常の会話のなかで発しないことを平気で口にすることに違和感はないのだろうか。酒席だったとしても「子どもは産めないのか」などと目の前にいる女性に言うことはないはずだ。それが議場という公の場所で許されることが異常である。

差別発言や人を傷つけるヤジの発言者は今後、退場させたらいい。

アメリカの議会にヤジはない。静かである。全くないわけではないが、品を欠く発言をすれば、すぐに議長から注意される。周囲の議員からもスゴイ目でにらまれる。ひどい時は警備員に連れだされる。

ただ、今回の件でそれ以上に問題だと思うのが、人の生き方にちょっかいをだす発言だ。自民党議員の鈴木は「早く結婚してほしかった」と言った。いつの時代の話だろうか。世界は2014年である。

結婚して子どもを産むのは極めて自然なことだが、それを人に押しつける時代ではない。あとは個人の生き方の問題である。それを「結婚しろ」と言うのは、大きなお世話である。男である私でさえも憤慨する。

多くの方は気づいているかと思うが、市民ができる最も効果的な政治活動というのはこうした議員を「落選させる」ことである。次回選挙でこうした議員に票を入れない。つまり普通の人にすることが有権者ができる最善の活動である。(敬称略)