新しい英語(10)

テレビでもラジオでも、電車に乗っても英会話習得のための広告が目立つ。

35年前も同じだった。当時はカセットテープの教材で、繰り返し聴くべきだと勧められた。ずいぶん時間を費やしたつもりだが、喋れていると思ったことはなかった。

英会話教室にも通ったが、落ちこぼれた。

「ああ、もうこれで一生英語は話せるようにならないかもしれない」

少しだけ話せて、少しだけ聴けてという中途半端な状態がつづき、フラストレーションだけがつのった。

自分で「話せるようになった」と言えるだけのレベルに達したのは、アメリカに渡って2年ほどたってからである。そのあとも、知らない単語や表現がどんどん出てきて、語学は一生勉強だなという思いが強い。

短い表現でも「これは新しい」というものが少なくない。

That dinner was on hit!

この「….on hit」という言い方は昔からあるように思うが実は最近の言い回した。「very good」という意味。

日本語も新しい言い方がどんどん生まれているが、英語もしかりである。