元気ですか!

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トレードマークの赤いストールを首からかけて、「元気ですか!」と大声を張り上げたアントニオ猪木。5日午後、日本外国特派員協会の会見に現れた。

国会議員に返り咲いた4日後、北朝鮮ピョンヤンに飛んでいる。経緯を訊いた。

「先日の訪朝で26回目です。選挙前から7月25日に行くことになっていました。そこに選挙が入っただけです」

猪木が拉致問題解決の糸口を探れるのではないかとの期待がある。ピョンヤンでは金永南(キム・ヨンナム)や張成沢(チャン・ソンテク)らに会っている。だが、会談内容は語らない。

日本政府や官僚からは軽視された存在だが、それをものともしない姿勢は相変わらずである。猪木の拉致問題に対する考え方は一貫していて、北朝鮮に圧力をかけるだけでは決して解決しないというものだ。

外交舞台では、1国が勝利を収めて相手国が敗者という明白な勝ち負けは好ましい形ではない。少なくとも猪木はそれを理解する。最後に断言した。

「北朝鮮との外交チャンネルを私以上にもっている政治家は日本にはいない。日朝のトップ会談が1日も早く実現できる環境を作りたい。それが私の仕事。その道筋をつける自信はあります」

最後におきまりの「イチ、ニー、サン、ダー」で会場を盛り上げ、颯爽と去っていった。(敬称略)