なぜ日本の電子書籍は伸びないのか

日本の文庫本にあたるペーパーバック。アメリカの出版社はまずハードカバー(単行本)を出し、売れれば数年経って同じ内容の本をペーパーバックとして出版する。この流れは日米で同じだ。

そこに電子書籍が参入して久しい。アメリカではすでに電子書籍が紙の本の売上数を超えている。昨年7月、価格の高いハードカバー部門で、電子書籍の販売数が紙を抜くという逆転現象が生じた。いまでは紙の3倍に達してさえいる。

そして最近、比較的安価なペーパーバック部門でも同じ現象が起きた。いまアマゾンでは、紙の本が100冊売れる間に電子書籍が115冊売れている。10年前に予想されたことが今まさに起きている。今後、この流れはますます加速されていくはずだ。

アマゾンのジェフ・ベゾスCEOも「今年第2四半期にペーパーバック部門の売上点数で、電子書籍が紙を抜くと予測していたのですが、時期が早まりました」と予想以上のペースだと述べる。

それだけではない。2010年のアマゾンの売上高(書籍と関連商品を含む)は、前年比40%の342億ドル(約2兆7360億円)という日本の出版関係者が聞けば口をアングリさせてしまうような数字が出ている。、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。