スーパーチューズデー(2)

米時間3月5日(火)は全米15州と米領サモアで予備選が同時に行われるスーパーチューズデー。この原稿を書き始めた日本時間6日午前11時10分の時点でもすでにドナルド・トランプ氏が圧勝の形勢で、予想どおり対抗馬のニッキー・ヘイリー元サウスカロライナ州知事に大差をつけている。

「あのトランプ氏がどうして支持されるのか」との思いを抱かれる方は多いかと思うが、これまで当欄で記してきた通り(トランプが強い理由)(トランプの支持率がいまだに高い理由)、バイデン氏に対する失望や「トランプ復活」を願う有権者は思っている以上に多いことが今日の選挙結果で示されるかと思う。

Super Tuesday GOP National Map
from the New York Times

現段階ですでに15州中10州でトランプ氏に当確がでており、ほぼ間違いなく11月は「トランプ対バイデン」の戦いになるはずだ。

仕事への熱意

すでに旧聞に属する話かと思うが、日本の会社員で熱意にあふれる社員は全体の6%であるという統計がある。あまりにも少ない数字なので愕然とさせられると同時に、本当なのかとの疑念も沸く。ギャラップ社が昨年行った世論調査でも、熱意あふれる社員は5%という数字だったので、勤勉でよく働くと思われている日本人は意外にも仕事熱心ではないということになる。

「やる気のない社員」というカテゴリーでは70%の会社員が仕事に対して熱意をもてずにいるという。嘆かわしいという思いと同時に、どうしてここまで低率なのかを考えざるをえない。

ちなみに米国では熱意あふれる社員は32%で、日本のほぼ5倍だ。ギャラップ社によると、世界139ヵ国中、日本は132番目で、最下層の一角を成している。

通勤電車で乗客の表情をみているだけでも、「これから楽しい仕事が待っている・・・ウキウキ」と思わせる顔つきをしている人はほとんどおらず、「アーア、また嫌な上司と顔を突き合わせなくてはいけないのか」との思いを胸の奥にしまい込んでいるような人が多い。

こうした否定的な思いが流布したのは、第一に「給与が上がらない」、第二に「忙しすぎる」という理由がくる。さらに「上司から真っ当な評価を受けていない」や「仕事そのものがつまらない」といった理由がつづく。一方、米国の大企業は社員の仕事への満足度をあげるためにEH(Employee Happiness=社員幸福度)という尺度が使われ、できるだけ楽しんで仕事をしてもらうための努力が払われているようになってきている。

日本の通期電車の乗客に笑顔が生まれる日はくるのだろうか。

スーパーチューズデー

Super Tuesday contests next in 2024 presidential election - CBS News

米時間3月5日(火)に大統領予備選の前半の山場であるスーパーチューズデーが行われる。1日で15州と米領サモアで同時に予備選が行われ、民主党バイデン大統領と共和党トランプ氏がそれぞれの党代表になるために地歩をかためる。

今年、米市民は2度、投票所に足を運ぶ。最初は予備選であり、2度目は本選挙の11月5日である。当欄ですでに記しているとおり、民主党は現職バイデン氏が、共和党はトランプ氏が候補になる流れがすでにできている。その先を見据えて、トランプ氏はバイデン氏を破って大統領になる「ほぼトラ」という言われ方もされているほどだ。

ただトランプ氏はいま、全米3州(コロラド州、メイン州、イリノイ州)から2021年1月の連邦議会議事堂襲撃にかかわったとして、立候補資格を取り消されており、このままいくと同3州では勝てるチャンスがない。これは反乱等に関与した人物の公職就任を禁じる憲法修正第14条3項にしたがったもので、最高裁は今月、同件でトランプ氏の立候補資格の判断をするが、立候補が認められればこのまま選挙戦に残ることができる。

予備選は州ごとに人口比で割り振られた代議員を勝ち取っていくプロセスである。共和党であれば代議員総数は2429人、民主党は3936人で、州によって代議員のすべてを奪えるところと、得票率によって分けられるところとあるが、共和党であれば過半数の1215人を、民主党では1969人を獲得した時点で党の代表候補が決まる。

11月の本選挙まで2人がどういった政策を論じ、どういった戦術を繰り広げてくるかに注目したい。

いずれは子どもがいなくなる?

このところ少子化のニュースが大きく取り上げられている。

昨年の出生数は8年連続で過去最少を記録し、生まれた「赤ちゃん」は75万8631人だった。私が個人的に覚えているのは、中学生の頃(1970年代初頭)の出生数で、当時は年間200万人を超えていた。

200万以上の赤ちゃんが生まれるということは、結婚する男女も多く、1972年(ピーク)の婚姻数は約109万組だった。いまは逆に赤ちゃんの数が少ないので、婚姻数もピーク時の半分以下の約48万組である。婚姻数が50万を割ったのはなんと1933年以来のことで、当時は人口が6700万強だったので、今がある意味で「普通ではない」といえるかもしれない。

このまま下がり続けると、いったいどうなるのか?公園や道路から子どもたちの声が聴こえなくなり、日本社会からエネルギッシュな脈動が消えてしまうのではないか。そんな心配があたまをもたげてくる。

若い男女は一人暮らしに満足するのではなく、たくさん恋をして、家庭をもってほしいと思うが、これはおせっかいなお願いだろうか?

ゴジラ来襲

東京ミッドタウン日比谷 の前にゴジラスクウェアという場所がある。映画「ゴジラ」の70周年ということで、上半身像が2月1日から登場している。

高さは3メートルで、実際のゴジラの6分の1の大きさだという。夜になるとライトアップされて、より迫力あるゴジラがみられる。3月10日(日)まで。