イーストマン・コダックは破綻するのか

特定分野で業界をリードしてきた企業が、時代の流れに逆らえなくなった時、CEOはいったいどう対処したらいいのか。

どの経営学の教科書にも明確な答えは載っていない。業界によって状況は違い、もちろん企業によって対処法が異なる。たとえば写真フィルムのメーカーは、デジタルカメラ全盛の時代を迎えて、どういった経営術を駆使しているのか。

写真フィルム事業は世界市場を眺めると、アメリカのイーストマン・コダック社が絶えずシェアでリードしてきた。富士フィルムは国内では約7割をしめるが、世界では約35%にとどまる。

          

     

                               

けれども、業界の問題はシェア争いではない。写真フィルムそのものが「要らない」時代になり、減収減益は深刻である。今年10月、イーストマン・コダックは破産法専門の弁護士や企業再建のアドバイザーと企業の将来を見据えた議論を行っている。事態はそれほど深刻なのである、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。

新国家主義への道筋

「もしかすると資本主義は機能しないかもしれない」

この仮説を耳にしたのは今春、ハーバード大学経営大学院の教授と会った時のことである。

仮説の段階に過ぎないが、世界の経済・金融情勢を眺めると仮説を十分に実証できるほどの危機感を携えている。話の後半、「資本主義危機論」は教授一人の考えではなく、世界中の政治家や企業家、学者の多くが共有する憂慮であることを知った。

すでに資本主義は機能不全を起こして、世界各地でその症状が出ていると理解して間違いない。しかし学究的な論考が積み重ねられるのはこれからである。
 
そんな時、『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌が9月号で「世界資本主義の危機:どう対処するのか」という特集記事を組んだ。ハーバード・ビジネス・スクールにいる3教授による共著で、内容はまさに私が小さな衝撃を受けた資本主義危機論だった、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。

1企業vs1国家:太陽光発電

8月下旬、一つのニュースがアメリカ財界を駆け抜けた。

ソリンドラ社というカリフォルニア州フレモント市に本社を置く大手太陽電池メーカーが、事実上倒産(連邦破産法第11条申請)したのだ。日本経済新聞も企業面で掲載していたが、日本では馴染みの薄い企業であるため大きなニュースになっていない。

なぜここでソリンドラを取り上げるのか。需要が高まっている再生可能エネルギー分野の一翼を成す企業であり、収益も伸び続けていたにもかかわらず失敗したためだ。

09年の売上は約1億ドル、昨年は1億4000万ドルを記録していたにもかかわらず、破綻の憂き目にあった。昨年5月にはオバマ大統領がわざわざ本社のあるフレモントまで足を運び、アメリカ・エネルギー業界の将来を代表する企業としてソリンドラを持ち上げていた、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。

  

                                                by the White House

ファミリー経営の新しい力

景気の回復が遅れている。それだけに同業他社の動きは気になるものである。相手の業績が伸びていたらなおさらだ。

百貨店業界は日米両国で低迷が著しく、日本では昨年まで14年連続で売上高が減少した。業界の下り坂傾向は深刻だ。大手であっても店舗の閉店を余儀なくされている。日本百貨店協会によると、加盟店舗数はすでに300を大きく下回って250ほどになった(ちなみに百貨店の定義は東京では売場面積が3000平方メートル以上)。

アメリカの大手百貨店も売上は減少傾向にあるが、ある百貨店だけは増収・増益を続け、飛躍的に店舗数を拡大させている。同社のオンライン・ショッピングも伸びている。シアトルに本社を置く創業110年目のノードストロームである。昨年の売上は前年比12%増の9700億ドル(約7500億円)。2000年からだけでも新店舗を43店もオープンさせ、今年7月現在、店舗数は116に達した。

ビジネス誌『フォーチュン』がアメリカの全企業を対象にした「働きたい企業100社」でも毎年ランクインし、昨年は53位。07年は24位にランクされた優良企業である。何が同社に好況をもたらせているのか(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。

       

企業の統合・分割の真の狙い

企業活動というのは実に面白い。今週だけでも企業統合と分割の両ニュースが世界を騒がせた。

最初は統合ニュースである。4日、日本経済新聞は日立と三菱重工が原子力事業を含むインフラ事業で「統合へ」とスクープした。だが、両社はいまだ最終合意に至っておらず、ウラが取れていないフライング報道だった。特に三菱側が否定したため誤報と言えるが、交渉はまだ途上である。

他方、分割のニュースもあった。日本では大きな報道になっていないが、アメリカ食品大手のクラフト・フーズが4日、北米食品事業とグローバル・スナック事業とを分離し、別会社にすると発表した。こちらはCEOのアイリーン・ローゼンフェルド氏が会見で分社化を明言した。

ここで問題にしたいのは報道の正確性ではない。統合・分割によるシナジー効果(相乗効果)や背景にある企業戦略である。日本の2社の場合、東日本大震災後の日本の産業力復活を狙い、さらに国際競争力を高めることが延長戦上にある。国内ではますます競合他社が限定的な市場を奪い合う環境にあるが、統合によって過当競争を回避して世界市場に力をシフトする意味合いがある。もちろん両社は増収・増益を見込んでいる。

それではクラフト・フーズの分割化にはどういった背景が隠されているのか、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。