非凡ということ

1日午前中に書いたブログで、エイズ治療の研究者である満屋氏に触れたが、ノーベル医学・生理学賞はがん研究の第一人者でオプジーボの開発につなげた本庶氏が受賞した。

すばらしいニュースで、今後さらにガン治療の研究が進んでほしいと切に願う。がん細胞を死滅させるという薬剤は、今後の進展によっては「人間はがんでは死なない」という領域にまでいくと思われる。

受賞を逃した満屋氏、さらに京大の森和俊氏の受賞は来年以降に持ち越された。

本庶氏は受賞後、小中学生に「教科書に書いてあることを信じない。常に疑いを持って本当はどうなんだろうという心を大切にする」と述べていたが、実は満屋氏も同じ内容のこと以前から繰り返し話している。

だがこのセリフは、いわゆる地頭のいい人にしか口にできない崇高な姿勢である。普通の生徒は教科書を理解するのが精一杯で、書いてある内容に疑問を抱くことなどほとんど無理である。

大人になって教科書を読み返した時に、ようやく疑問を発せられるが、ほとんどの子どもにとって教科書は学問のすべてである。

あらためて世界トップクラスの研究者の意識の高さと非凡さを思い知らされた気がした。