以前は敬老の日というのは人ごとでしかなかったが、自分がすでに68歳で、高齢者になってしまったので、当事者として敬老の日を迎えている。
高齢者専門の精神科医である和田秀樹の本を読んでいると、ハッとさせられる指摘が次々とでてくる。たとえば、医学が進歩して、死に至るような病気が克服されて寿命がのびることはあっても、脳の老化を止めたり、脳を再生したりすることはできないということである。
肝臓や腎臓、肌なども、その細胞は細胞分裂をしているので、時間とともに新しい細胞に入れ替わるが、「唯一、脳だけは原則的に新しい細胞をつくらない臓器なのです。脳の神経細胞は、細胞分裂をしないで、同じ細胞を使い続けます」(和田氏)と述べる。さらに85歳になると、誰しもがアルツハイマーになるという。
「軽重の差はあっても、85歳を過ぎればみな、脳の病理としてはアルツハイマーになっているのが普通なのです」
それではどうしたらいいのか。いくつもアドバイスがでている。①引退してはいけない、②肉を食べる(ことが老いを遠ざける)、③陽の光をあびる、④変化のある生活をする、⑤ダイエットをしてはいけない、⑥血圧、血糖値はコントロールし過ぎない、といった項目が私の目を惹いた。老いを完全にとめることはできないしても、諍うことは必要だろうかと思う。少しでも抵抗していきたい。