崖っぷちトランプ

トランプは崖っぷちに立たされていた。

第1回テレビ討論会でヒラリー・クリントンに打ちのめされたあと、2005年に録音された卑猥な発言が暴露されて絶体絶命の窮地にいた。あとヒト突きで谷底へ落ちてもおかしくない。

だが日本時間10日、2回目の討論会でドナルド・トランプは攻勢をかけた。冒頭で卑猥発言を謝罪し、「私ほど女性に敬意を払っている人間はいない」と平然と述べた。

その後、逆手をとって「ヒラリーさん、11年前の発言を持ちだしてくるなんて品格がない。恥を知るべきだ。ビル・クリントンの方が女性に口汚い言葉を使う。私よりもっとひどい」と攻撃。第1回目と違い、トランプは終始、攻めに攻めた。まるで女性蔑視発言などなかったかのようだった。

討論会の表層だけを眺めると、トランプが優位に立っていたかにも見えた。だが、発言内容を精査すると、デタラメな言説が目立った。

「シリアからいま何十万人もの難民が米国内に流入している」は明らかな間違い。シリアからの難民は2016年度、約1万人に過ぎない。

「昨年の米国の貿易赤字は8000億ドル(約80兆円)だった」も間違い。実際は約5300億ドル(約53兆円)。

続きは・・・(崖っぷちトランプ 第2回テレビ討論での主張はウソばかり | 日刊ゲンダイ)。