侵入者!

11月下旬、友人からある連絡を受けた。グーグルの検索から、私のブログをクリックすると「危険サイト」の警告がでるというのだ。

最初はウイルスに感染したのかと思った。当ブログを製作・デザインし、いつも世話になっている会社に原因究明を依頼すると社長がすぐに動いてくれた。ほどなくして復旧したが、原因はウイルスではなかった。

「誰かが入り込んで、10ヵ所を改ざんしていました」

ハッカーによるシステムへの不正侵入である。英語でいうクラッキングだ。もちろん刑事罰である。

まず誰が何のためにということが脳裏に浮かんだ。しばらく考えたが、「誰が」という 点で思いあたる人はいない。過去1年をさかのぼっても、ケンカをした人もこちらが罵倒した相手もいない。

ジャーナリストとして活字だけでなくテレビやラジオでも言論活動を行っているので、その内容を快く思わなかった人間の可能性もある。特にTPP問題では「推進派」としてテレビで取り上げられた。

ただ私は正面切って、モノを言っている。文句があるのであれば、「直接ぶつけてこい」と言いたい。人のブログに不正侵入し、嫌がらせをする輩は許せない。

平成11年8月に不正アクセス禁止法(不正アクセス行為の禁止等に関する法律)という法律が成立した。もちろんハッカーに対する処罰である。今回のハッカーの行為は同法第3条に抵触する。

起訴して有罪になった場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金である。

そのハッカーが日本人で、このブログを読んでいるのであれば今後のなりゆきが面白い。

私はジャーナリストである。嫌がらせというより、興味をかき立ててくれた点でハッカー行為は私にはむしろ逆効果である。

共和党はやはりロムニーか

アメリカ大統領選が面白い展開を見せている。

最初の予備選・党員集会(1月3日)が行われるまで1カ月ほどあるが、共和党レースのトップがことごとく入れ替わっているのだ。

今年8月までの世論調査はミット・ロムニーがトップを維持していた。6月には一時、下院議員ミシェル・バックマンの支持率が上昇したが、すぐににロムニーが人気を取り戻す。8月からはテキサス州知事のリック・ペリーが優勢になる。

9月下旬にふたたびロムニーがリードすると10月からは黒人候補のハーマン・ケインがトップに立つ。そして11月初旬に再度ロムニーが先頭を奪った。同月中旬からは元下院議長のニュート・ギングリッチがトップに来るといった具合である。

そしてケインが3日、セクハラと不倫疑惑によって選挙戦から撤退した。現在の支持率から言えば、ギングリッチかロムニーなのだが、ギングリッチについては7月に私見を述べたように(オバマ対ロムニー)、ほとんど勝てるチャンスはない候補なので、流れとしてはロムニーということになりそうだ。

ギングリッチになぜ勝てるチャンがないかといえば、選挙資金の集金額を見ると(9月末)、ギングリッチの300万ドル弱に対し、オバマはほぼ30倍の9000万ドル弱である。しかも、ギングリッチの選挙対策本部の力はいま乳飲み子くらいに脆弱で、来年1年間、選挙戦を継続できる力はないように思える。

人間的にも、共和党ではケインに次いでもっとも倫理的に大統領として不適格といえるほど問題を起こしてきた。そうなると、「妥当な線」としてロムニーが共和党代表候補に浮上してくる。あと半年で情勢は固まる。(敬称略)

あらためてスターバックスの強さを分析する

「コーヒーを売ろうと思ってネットを活用しても、いまは数百万ドルも稼げない。それよりも、お客さまが会社を誇りに思ってくれた方が結果オーライだ」

世界的なコーヒーチェーンに成長したスターバックスのハワード・シュルツCEOは以前、私とのインタビューでそう述べていた。

それはアメリカ企業にしては珍しい経営戦略に思えた。短期的な利益を優先するのではなく、長期的に企業の成長を眺め、社会への貢献をむしろ企業目標にしてさえいる。

現在、全世界に1万7000店舗。アメリカ全州の他、56カ国に進出している。ただ、その実績が長期戦略の重要性に向かわせたわけではない、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。

                                  

法律がビジネスを潰す

「失業率が高いと言っても、汚い仕事はいくらでもありますよ」

アメリカの首都ワシントンにいる知人が電話口の向こうで言った。

10月のアメリカの失業率は依然として9.0%で高止まりしたままだが、選り好みをしなければ仕事はあるという。失業率や貿易統計といった経済指標はある意味で、数字のトリックであり、アメリカ経済の実態を正確に表しているわけではない。

それは何もアメリカに限らない。日本でも同じである。市民生活の実情が数字で表されることの方がむしろ稀である。それでは選り好みをしなければ、今のアメリカにはどんな仕事があるのか。

今年に入り、アメリカのいくつかの州で厳格な移民法が改正された。過去30年以上、移民法は連邦法と州法の両方で、さまざまな改正が加えられている。流れとしては緩和ではなく強化であり、9.11以降は加速度的に不法移民排除の力が増した。

9月29日、ある移民法が南部アラバマ州で施行された。それは「これまでのどの移民法よりも厳しい」という前評判通り、特に中南米からの不法移民を徹底して締め出す内容が盛り込まれていた、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。