新しい英語(7)

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(カリブ海の朝日)

アメリカのある雑誌を読んでいたら、また出会いました ― 新しい英語。

She shows off her beach bod!

ビーチに出て、「こんがり焼けた肌を見せつけている」という意味です。

Beach bodは最近使われ始めた言葉で、beach bodyの省略形ですが、やはり短い方が言いやすいのです。

日本では過去10年以上、特に女性は色白の肌を好む傾向がつよいので、あまりbeach bodといってもピンと来ないかもしれません。

でもアメリカではいまだに太陽の光をいっぱい受けて、日に焼くことが普通です。皮膚がんのリスクがさかんに叫ばれていますが、気にしない人が多いのはどうしたことでしょう。

戦争はできない北朝鮮

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(平壌市内に立つ婦人警官)

国会議員を囲んだ定例の勉強会に、朝鮮半島情勢を専門にするT氏が現れた。

もっとも関心があるのは、第一書記である金正恩は本当に戦争をする気があるのかということだ。韓国やアメリカ、また日本に対する脅しはどこまで本気なのだろうか。

最初の質問に対するT氏の答えは、はっきりした「ノー」である。金正恩は米韓と戦争する気などまったくないことが、さまざまな角度からの分析で明らかになっている。

2番目の質問にしても、全面戦争などする気もなければ、準備もできていないことがわかった。単なる空威張りでしかないので、短・中期的な時間軸で北朝鮮が暴発する可能性はほとんどない。

歴史上、どの国も戦時体制に入る前は燃料や食糧など、モノの流れが活発になる。特に北朝鮮の場合、軍備増強のためには石油が必要になる。

北朝鮮は原油を自国内でまったく生産していないので、中国やロシアに頼らざるをえない。戦争をするためには100万トン以上の石油が最低限必要になるが、昨年北朝鮮が輸入した石油は70万トンでしかない。しかも軍事用に使えるのは40万トンだけで、とても他国と戦争をする体勢ではない。

昨年末から石油が通常よりも大量に北朝鮮に渡ったという事実はない。その他物資も、いつも以上に中国から北朝鮮に動いていたというわけではない。

となると、日米韓は完全に北朝鮮の謀略に乗せられたということになる。

ただムスダン発射の可能性はある。それは戦争とは違う。仮に日本かアメリカがミサイル迎撃システムを機能させて撃ち落としたとしても、北朝鮮は報復に出てはこられないというのがT氏の見方だ。

誰もが予想していたことだが、威張りちらすだけで実態がともなわない金正恩の姿があらためて浮かび上がった。

IT業界が背負った課題

アメリカの新聞業界が上向いている。

紙とデジタルを合わせた売上が10年ぶりに増加した。紙の売上は相変わらず下降気味だが、ネット上の関連商品が伸びてきており、ようやく長いトンネルを抜け出たという。

私は今でも紙の新聞を手にするが、時代はすでにスマホやタブレットで新聞やニュースを読むのが当たり前になっている。

スマホは3年前、タブレットも昨年、拙著の一冊が電子書籍化されたことを機に購入して使っている。いまさらタブレットの利便性をここで書く必要はないだろう。次のページに行くとき、指一本を画面に乗せれば次に進む便利さはありがたい。

予想していた以上に便利である。一番よかったと思ったのは、文字のフォントを選択できるだけでなく、大きさを調整できることだ。すでに老眼がはじまっている私にとっては見やすいサイズを選べる。

それはどういうことかというと、速読がどんどん進む(速読がやってきた )ということだ。大きいフォントは速読に適している。これはタブレットを使って初めてわかったことだ。

タブレットには自分の書棚も用意されているので、どんどん本を買い足してしまう習慣がいいことなのか、悪いことなのか、いまは問わないことにしている。

ただ明言すると「タブレットは飽きやすい」。無味乾燥で、硬質で、味気ない。いつもスチールの皿に盛りつけられたものを食べているような感じである。

和食であっても、上海料理やトスカーナ地方料理を食べても、皿はいつも同じといった印象である。

だから今でも本屋にいって、大きさが微妙に違う単行本や新書、文庫本も購入する。それはページをめくる物理的な喜びを味わうことでもある。もちろん今もタブレットは使用中だ。

IT業界が背負った今後の課題はそこだろう。すぐれもののハードを作ることはエンジニアたちに託された使命だが、千差万別、変幻自在に揺れ動く人間の心を満たすことはちがうタイプの人間がやらざるを得ない。

それは電車オタクにJRのエキュートを創造することがほとんど無理だったことに近い。単にコンピューターソフトをつくることでもない。タブレットに本のような質感を与えられるかどうかである。

だがそれは、現時点で私を含めた多くの利用者が抱く理想でしかない。たぶん、しばらくの間は無理である。