2枚の写真

これまでずいぶん多くの国を旅してきた。

先日、あたらめて訪れた国を数えると40ヵ国だった。多いようにも思えるが、世界の国のおそよ5分の1でしかない。仕事がら外国に出向いてその国の社会情勢や人物を取材をすることが多いが、仕事で行ったのは40ヵ国のうち3分の1で、あとは個人の旅である。

新しい土地に出向いた時に3つのことをするようにしている。市場(マーケット)を見ること、タクシーに乗ること、低所得者と富裕層が住む地域を訪れることの3点だ。

マーケットにいけばそこの人たちが何を食べているかがわかるし、タクシーの運転手と話をすると市民の不満が理解できる。最後の住宅比較はその国の経済事情を知る上で格好の材料となる。

先進国でも貧富の差はもちろんあるが、途上国の格差は幅がありすぎて唖然とさせられることが多い。国によっては400万人が住むスラム街があるかと思えば、四国とほぼ同じ面積の私有地をもつ富豪がいたりと、日本とでは桁が違う。

先日までカリブ海のジャマイカにいた。20年ほど前に一度訪れているが、貧富の格差は当時とまったくといっていいほど変化がなく、イギリス人が築いたプランテーションの名残を誇示する一方で、ブロックを積み上げた簡素な家に住んでいる人も多い。

観光業が外貨獲得の稼ぎ頭で、ブルーマウンテン・コーヒーやボーキサイトの輸出もさかんだが、カナダやアメリカ、イギリスからバケーションでやってくるツーリストが落とす金に体重の半分を乗せているのがジャマイカの現実である。

自国経済は相変わらずローギアのままで加速できておらず、政府の経済政策と同時に教育の重要性を痛感する。

2枚の写真は、西側の資本が入って開発された部分と島の山間部の住宅。

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変わってきたコーポレート・ガバナンス

アメリカでコーポレート・ガバナンスという言葉が使われ始めたのは1960年代のことである。

「企業統治」と訳されるが、直訳では意味が曖昧なままだ。誰が企業を統治、つまり取り仕切るのかが焦点になるが、意図する内容が日米では違う。

日本ではいまでも多くの企業が社長や会長に経営判断を任せ、従業員は経営の主体者ではあるが、経営トップに付き従う立場でいる。一方、アメリカでは「企業は株主のもの」という考え方が通念になっている。従業員は入れ替わるモノという意識が強いので、日本ほど重視されない。

コーポレート・ガバナンスという言葉は60年代、ゼネラル・モーターズ(GM)が起こした一連の問題から派生している。GMによる設計ミスや公害問題が浮上したことで、政府は企業の非倫理的行為に目を光らせるべきとの考え方が流布した。

その後、GMだけでなく企業ぐるみの贈賄罪や不正事件が多発したことで、企業トップにすべてを任せておくわけにはいかないとの意識が広がった。その結果、役員の中に社外取締役・監査役を置いて情報開示や監査機能を強めるようになる。

ただその流れも時代と共に変化している。25年前のアメリカの企業統治と現在とでは様子が違う。何がどう変わったのか、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。

アメリカの祭り、カミングバック!

2012年のアメリカ大統領選が動き出した。

今月5日、オバマから「再選をスタートさせる手続きに入った」というメールが入った。メールの最後に「よろしくお願いします。バラック」という言葉がついている。もちろん大統領と知り合いというわけではなく、民主党のメールリストに私の名前が入っていただけだ。

私にとって大統領選はライフワークであり、祭りである。

14日、オバマは最初の選挙資金パーティーをシカゴで開いた。ミシガン湖につきだした海軍埠頭の特設会場に2300名が集まり、それぞれが100ドルから250ドルの献金をし、一晩で200万ドル(約1億6600万円)を集めた。

たまたま別の取材で、いまシカゴから北に約150キロいったミルウォーキーにいる。

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パーティーを仕切ったのは新しくシカゴ市長になるラーム・エマニュエルである(ある男の勝利)。

08年の選挙では史上最高額となる7億5000万ドル(約620億円)ほども集めたオバマは、今回は10億ドル(約830億円)を目指すという。実際の本選挙まで1年半以上もあるので本気で大台に乗せるつもりだ。

しかも選挙本部はワシントンではなく、オバマの地元シカゴに置いた。拙著『大統領はカネで買えるか?』で記したとおり、本当にオバマがその額を集められたら、圧倒的な優位にたつ。もちろん現職の強さもある。

アメリカ史上、現職大統領が再選で負けたことは9回しかない。現時点では団子状態にある共和党の候補予定者たちに水をあけているが、オバマ自身の支持率がギャラップ調査で41%まで落ちており、今後の選挙対策本部の動きが見ものである。(敬称略)

商品陳列のプロ中のプロ

プラノグラム(Planogram)―。

この言葉をご存じの方は小売業界に精通しているに違いない。

スーパーやコンビニで、商品を棚に並べる時に使われるテクニックである。「陳列棚の陳列計画」とも言われている。

メーカーから中小の小売業者にいたるまで、商品の並べ方で売上が変わり、総利益率に差がでることは熟知しているはずだ。プラノグラムと呼ばれる縦割りシステムは、利益を最大限にするための陳列組み合わせで、Plan(計画) とDiagram(図形)を合体させた造語である。アメリカ産のコンセプトだ。

一般消費者はスーパーでの陳列組み合わせは、スーパーの店長やマネジャーが決めると考えている。だがアメリカでは、大手になればなるほどセールスマーケティング企業がプロノグラムを統括する現実がある。商品の陳列の枠組みは、スーパーの現場ではなく外部企業が管理しているのだ、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。

アメリカ製造業が中国に勝つ理由

コージー・クーペ、売上台数世界一。

知る人ぞ知る車コージー・クーペは過去10年、ホンダ・アコードやフォード・トーラスの売上台数を抜き、世界一を維持している。10年で600万台超。ニューヨーク・タイムズも「10年間、世界一の売上台数を誇っている」と記した。ただ、多くのカーマニアでさえコージー・クーペを「知らない」という。

無理もない。同車は子供用の乗り物だからだ。ただミニチュアカーではない。重さ10キロ。高さ82センチ、幅76センチの”立派な”車である。

黄色の屋根と赤色のボディーが目を惹く。アメリカだけでなく日本でも人気を博している大型玩具で、常時ネット上でも小売店でも品切れ状態が続いている。

主な材質はポリエチレン。製造元は玩具のメッカである中国かと思いきや「メイド・イン・USA」だ。オハイオ州ハドソン市に本社を置くリトルタイクス社は1969年の創業以来、ひたすら国内での玩具製造にこだわり続けている。コージー・クーペも国内だけで製造し続けて大ヒットを飛ばしている、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。