日本経済の行方

今日から日本経済新聞の一面で「分水嶺の景気」というシリーズが始まっている。第一回目は「日本経済『後退』の瀬戸際」という題で、これから日本経済がどういう方向に向かうかが記されている。

日本の景気は他国経済とも連動しているので、米国と貿易戦争に突入すれば、日本経済は低迷することになる。同記事では「緩やかに続いてきた日本経済の回復は分水嶺にある」と、いまが正念場であるという見方だ。財務省内閣府の法人企業景気予測調査では、4月~6月の景気判断は全産業の大企業でマイナス1.9で、5四半期ぶりにマイナスに転じている。ここで踏ん張れば、マイナスからプラスに転じることができるので、「さあ、みなさん頑張りましょう」という内容だ。

解決策の一つとして、メーカーであれば米国国内に生産拠点をつくることが挙げられる。日本から商品を米国に輸出すれば当然関税がかかるため、現地で作って現地で売ることにすれば手っ取り早く無駄をはぶける。ただこれは新しいことでも何でもなんでもなく、何十年も前から多くの企業で実践されてきた。ここで紹介されているのが、「たべっ子どうぶつ」などを製造するギンビス。同社はすでに20カ国に販路をもつ企業だが、今後は米国での生産を視野にいれるという。

さまざまな手を尽くして業績を伸ばしていく努力は多くの企業で行われているだろうが、思いついたことをまず実践してみる作業は貴重である。