日本は多くの分野で世界をリードする立場にあるが、特定分野ではかなり遅れをとっている。「遅れ」と述べて差し支えないと思うが、同性婚については日本ではいまだに民法で憲法違反という立ち位置を堅持する。 G7の中では日本は唯一同性婚を認めていない国だ。
結婚という制度が異性でも同性でも平等に適用されるという考えに立脚すれば、同性婚は認められて当然だろうかと思う。当ブログでも同性婚については何度か記しているが、現在、国内の五つの高等裁判所はすでに同性婚を認めないのは「違憲」であるという判断をくだしている。少しずつではあるが、裁判所が同性婚は「あってしかるべし」という考えかたになっているのだ。
憲法24条1項に「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立」という規定があるが、すでに高裁は「憲法制定時は男女間を想定していただけで、同性婚を禁じる趣旨ではなかった」として、同性婚に対して前向きな見方をしめしている。 問題は最高裁の判断である。
現時点では最高裁がすぐに同性婚に「賛成」という立場にはならないとの見方がつよい。いずれは他のG7諸国と同様に、 同性婚が 合憲という流れになると思われるが、最高裁判事たちはいまでも慎重なままだ。というのも、最高裁判事の一人から「議論の蓄積が不十分で、現時点では先を急ぎすぎている」との発言が出されていることからも判る。
すでに世界的にも国内においても同問題は議論が十分になされていると思うので、「蓄積が不十分」という言い方には賛同できない。このあたりが最高裁らしさであるが、もう少し動くスピードをあげることはできないのだろうか・・・。