いきなり表題に「人間の愚かさ」と記したので、何のことかと思われるかもしれない。世界を見渡すと相変わらず無益な戦争が継続されており、「人殺し=戦争」の愚かさがあらためて浮き彫りになっている。
日本はいま、他国と軍事的な戦争をしている状況にないので、多くの人が殺害されるという現実を実感しにくい。ただ過去数日だけでも、ウクライナではロシアから数十発のミサイル攻撃を受けて30人以上が死亡しているし、パレスチナ自治区ガザではイスラエル軍の空爆により少なくとも16人が亡くなっている。
世の中は21世紀に入ってから四半世紀が経とうとしているが、いまだに戦争を止められずにいる。私が学生だった頃、「あと何十年かしたら、人間は戦争の悲惨さを知り、愚かな戦争を繰り返さなくなるかもしれない」と思ったものだが、いまのところそうした展開にはなっていない。
過去5000年の人類史をひも解いても、「戦争の歴史」と述べても過言ではないほど繰り返し戦争が行われてきた。いつかはなくなる日がくるのではないかとの希望的な観測もあるが、いまのところ絶えるようには思えない。それは人間が本当の意味で賢くなっていないからなのかもしれないし、人間が人間である以上、争いごとを止めることはできないからなのかもしれない。皆さまはどうお考えだろうか―。