23日午後、最高裁はふたたび夫婦別姓を認めないという判断をくだし、個人的には「明治時代から脱していない」という思いを強くした。2015年の裁判でも夫婦別姓は認めずという判断だったが、6年間の月日で最高裁判事の考え方が変わるかと期待したが、何も変わらず、落胆を通り越して怒りさえこみあげた。
夫婦の姓名を同じにすることを義務付けた民法と戸籍法を今年も合憲としたわけだが、現行法は約120年前に制定されたもので、明治時代からの名残りであり、いまの時代にそぐわないと私は考える。現行制度は日本社会に定着しているので変える必要がないという保守的な判断は、司法界が変化をこのまず、時計の針をそのまま止めていたいとさえ思えてしまう。
世の中の変化を前向きに捉えて、夫婦別姓を選択肢に入れるという判断が何故できないのだろうか。民法750条と 戸籍法74条及び14条1項 には確かに夫婦は同一の姓名にしなくてはいけないと記されている。しかし憲法13条には、 氏名は個の表象であって、個人の人格の重要な一部であり、人格権を構成するものであると述べられており、夫婦が別姓を名乗っても問題はないと解釈される。ヒトコトで述べるならば、最高裁判事は過去の判例を覆すだけの剛勇を持ち合わせていなかったということである。
他国を眺めると、中国では夫婦別姓は一般的だし、北朝鮮でさえも夫婦別姓を実施している。イギリスやアメリカ、フランスなどは夫婦別姓が当たり前なので、法律に規定されもしていない。日本はこのままずっと夫婦別姓を認めないつもりなのかー。