漠然とした肯定感:新型コロナ(26)

新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。ほとんどの方は感染したくないと思っているはずだし、マスク着用はウイルス防止には欠かせないと考えているかと思う。いま外出時にマスクをしていない人を探すことが難しいくらいだ。特に公共交通機関に乗るときは必須アイテムだろう。

ところが、である。友人や知り合いと食事をしたり、お茶の飲む時はマスクを外す。「知っている人だから、たぶん大丈夫だろう」という漠然とした肯定感によってマスクをしない状況での会話が続く。しかも数時間、しゃべりつづけることさえある。

というより、マスクをしたままでの食事は不可能なので、同席者がコロナの感染者であれば感染する確率は極めて高くなる。冷静に考えてみると、外出時の不特定多数の人との接触よりも、友人・知り合いとのマスクなしでの会話の方がはるかに感染確率は高くなる。

だが1人ひとりに「あなた大丈夫だよね」と訊いていられないし、その質問自体、失礼な行為になる。それでは食事をする時はいつもポツネンと寂しく食べるのかといえば、そんなことはない。多くの方は相変わらず同僚や友人と一緒に、マスクを外して話をしながら食事をしているだろう。

中には最近、家族以外とは食事をしていないという方がいるかもしれないが、そこまで徹底すると周囲からは「エー、そこまでやるうう」というセリフが飛んできそうだ。コロナの症状がでないかぎり、ほとんどの方はPCR検査をしないだろうし、漠然とした肯定感で毎日を送っているというのが実情なのではないだろうか。