小売り冬の時代に突入、米国からモールが消える

1つの時代が終わりを告げたということなのか。

米大手百貨店「メイシーズ」は8月11日、今後1年ほどで米国内の100店舗を閉鎖すると発表した。メイシーズと言えば米百貨店の代名詞的な存在で、ニューヨーク市マンハッタンにある店舗は今でも全米最大の売り場面積を誇る。

160年近い歴史を持つメイシーズは、世界の百貨店に影響を与えてきたが、一度に100店舗も閉めるとのニュースに、消費者からは「メイシーズ」はもう終わりなのかとの声が出ている(小売り冬の時代に突入、米国からモールが消える)。

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称賛の嵐

リオ五輪での日本人選手のメダルラッシュが続いている。

その中でも内村航平の「金」の演技は圧巻だった。国内メディアだけでなく、外国からも称賛の嵐がとまらない。なにしろ経済紙である英フィナンシャル・タイムズや米ウォールストリート・ジャーナルでさえ内村を褒めたたえたのだ。

フィナンシャル・タイムズは「力強さがありながらもバレエダンサーのような品格で、難度の高い技をこともなく演じていた」と書き、内村を「スーパーマン」と称した。

同紙は1976年モントリオール五輪で10点満点を何度も叩きだしたナディア・コマネチからコメントをとっている。

「信じがたいテクニックを身につけているので、史上最高の体操選手と言って差し支えない。普通、スローモーションで体操選手の動きを見ると、ミスや粗雑さが目立つが、スローモーションでさえ彼の演技は完璧」

英選手のナイル・ウィルソンは「日本人選手の完成度はいま、完全に別次元にある」とレベルの差を素直に認めている。ウォールストリート・ジャーナルは内村を「キング」と呼びさえした。

ただ個人総合の最後で、内村はウクライナのオレグ・ベルニャエフ(22)に0.901点の差をつけられていた。最後の鉄棒で、オレグが14.9点を出せば勝っていたが、点数は14.8点。誰もが、審判が内村に配慮したと疑った。会場からも「ブー」という声があがった。

けれどもオレグ自身が審判の偏りを一蹴してみせた。評点は正しかったというのだ。

もちろんオレグは勝ちたかったに違いない。けれども内村に対する敬意と存在の大きさゆえ、異をとなえるどころか内村こそが「金」にふさわしいという言動をとる。

「体操選手に弱者は1人としていません。ましてや、私たちは『伝説(内村)』と戦っているのです。世界でこれほどカッコイイことがあるでしょうか。彼と一緒に信じられないような演技を披露できたことが何よりの誇りです。しかも航平にプレッシャーをかけられたのです」

4年後の東京五輪では、最大のライバルになりそうである。

人間の可能性というもの

リオ五輪を観ていて、ふと思いあたった。以前、当欄で「オリンピックと限界 」というタイトルのブログを書いた。4年前のロンドン五輪の時である。

「人間が人間である以上、各種目で記録の限界に到達する時がいずれはきてしまう」という内容を述べた。だが、限界をつくるのは人間であり、限界という枠はもしかしたら自己規定によって生み出されるのかもしれないとの思いにかられた。

「いずれは」との考え方は常識的にはしごく当たり前のことだが、記録というものに限界を設定すること自体、世界の第一線で活躍する選手たちに失礼なことかもしれない。

リオ五輪の競泳を見る限り、限界といった言葉は無縁のようでさえあるからだ。

ハンガリーのカティンカ・ホッスーは女子400メートル個人メドレーで世界新を2秒以上も縮めたし、同じく女子競泳400メートル自由形では、アメリカのケイティ・レデッキ―がやはり2秒以上も世界新を短縮している。

たとえば、10年前に400メートルを競ったことのあるスイマーであれば、この記録がほとんど想像できないものであるかと思う。

日本人選手による世界新はなかなか出ないが、人間の可能性というものは計り知れないということを改めて感じるのだ。

これは単に理想論ということではない。いつも前を向いて肯定的に生きる、といった自己啓発的な発想からでもない。

人間には「無極の可能性」というものがあるように思えてならない。

ベイスターズとイケジュン

Baystars8.4.16

たまにはブログらしい写真を1枚。

4日午後6時。横浜スタジアムでタイガース対ベイスターズ戦を観戦。左手で自撮りをしているのはイケジュン。

イケジュンと言ってもお分かりにならないでしょうが、横浜DeNAベイスターズ社長の池田純氏です。35歳で社長になってから5年。さまざまなアイデアを形にし、観客動員数を2倍以上にした手腕は目を見張らせられます。この日も満員御礼。

チームとしても長年のBグループから今年は現在3位に。監督「ラミちゃん」を連れてきたのも彼です。10年以上前、彼が博報堂にいた時からのつき合いです。出会ってまもない頃、こう言っていたのを想い出します。

「堀田さん、ボク社長になりたいんです」

ファイアボールのような熱血漢です。

悪太郎に戻ったトランプ

共和党全国大会で党をまとめたはずだったドナルド・トランプだが、モラルの低い言動で再び党内がざわついている。「トランプで共和党は大丈夫なのか」といった空気なのだ。

「決して大丈夫ではないですよ」と言ってやりたい。

イラク戦争で息子をなくしたイスラム教徒のカーンさんという人が、民主党全国大会でトランプに対し「あなたは何も犠牲にしたことがない」と批判した。するとトランプは無慈悲な対応をし、その言動に非難が集中した。

さらに自身の政治集会で乳児が泣いていたところ、「私は赤ちゃん、好きですから」と一時は問題視しなかったが、すぐに「会場の外にだして」と態度を変えた。

また、トランプ支持を打ち出している下院議長のポール・ライアンや上院議員ジョン・マケインを冷たくあしらった。両議員は今年11月が再選で、トランプは返礼として両者への支持表明をすべきところだが、支持しない意向である。

私は連載原稿の中でもテレビやラジオでも「ヒラリー有利」と言い続けており、トランプがトランプでいる限り、ヒラリーを勝たせる結果へと進んでいるように思える。

共和党内の一部からは本選挙を前に、「トランプを他の候補に差し換えられないか」といった声さえ出ている。

11月8日は州の取り合い形式の選挙で、スイングステート(激戦州)のバージニアやオハイオ、フロリダは現在ヒラリーが獲得しそうな勢いだ。ノースカロライナもヒラリーが獲る可能性さえある。そうなるとヒラリーの圧勝が見えてくる。