堀田佳男 Profile
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メタ情報
カテゴリー: Thought for the day ― 2018年2月22日
ハッとした瞬間のあと

先日、地下鉄の日比谷線に乗ったときのことだ。

車内は比較的すいていた。だが座れる場所があるわけではない。私はドア付近にたって、つり革につかまっていた。

ふと左側をみると、端正な顔立ちの女性が座っている。色白で肌つやもいい。鼻筋がとおり、横から見ただけでも眼光の鋭さがわかるほど眼が輝いていた。ショートヘアがよく似合う。

あまり凝視しては失礼なので、車内の動画スクリーンに眼をやった。だが、すぐに彼女の横顔をみてしまった。私の中にほのかな疑念が生まれていたからだ。

「もしかしたら男性・・・」

次の駅で席が空いたので腰を下ろした。女性の斜め前だった。

ハッとした。

正面からみると、紛れもなく男性だったからだ。女性に見えるわけがないくらい男らしい顔立ちをしている。男物の靴がなによりもの証拠で、間違いなく男性だった。

しかし、なぜ横から見たときに女性と間違えたのか。

目的の駅について私は立ちあがった。男性はまだ座っている。ドアに向かって歩く途中、最初に女性だと思った位置からチラ見した。

髭が薄く、肌が女性のような光沢を放っていることに気づいた。さらに髪の毛も、短いながらも艶のある女性のショートカットと言えるスタイルだった。

横顔と正面の印象が違う人は少なくないが、男と女を見紛えてしまう人はどれほどいるだろう。

「あの人は女性にたいそうモテるかもしれない」と思っているうちに改札を出ていた。

カテゴリー: Thought for the day,アメリカ社会 ― 2018年2月19日
銃文化に変化か

今朝、文化放送に出演した時にも話をしたが、フロリダ州で14日に起きた銃乱射事件を契機に、アメリカの銃文化に2つの動きがみられる。

1つは銃砲メーカーのレミントン社が会社更生法(チャプター11)を申請したことだ。今回の事件とは直接関係ないが、200年以上も続くレミントンが実質的に倒産したのは何故なのだろうか。

実はトランプ政権になって、銃が売れなくなっていたのだ。銃を擁護する立場の共和党政権なのに何故と思われるかもしれない。政府が銃規制にあまくなると、市民はいつでも銃を買えると思い、わざわざ新しい銃を購入しなくなる。

オバマ政権時代にくらべると、レミントンもマグナムを製造しているスミス&ウェットンも売上は軒並み3割も落ちた。オバマ時代はむしろ、銃規制に対抗するため「政治的メッセージ」として銃を購入する動きがあったのだ。

2つ目は、度重なる銃乱射事件で、ようやく共和党の中から銃規制への機運が起きはじめたことだ。

ブッシュ家と仲のいい資産家アル・ホフマン・ジュニアは先週、複数の共和党の政治家に対し、銃規制の法案に賛成しない限り、今年の中間選挙には政治献金をしないと宣言したのだ。

億万長者であるホフマンが銃規制に動くことはいい動きである。

全米ライフル協会は依然として年間予算約470億円もの巨費を使って政治力を発揮しつづけるだろうが、これまで銃の擁護派だった共和党の中から少しでも規制派が増えれば変化はうまれるはずだ。

民主主義というのは小さな一歩を前に出し続けることが大切で、いずれは「あのアメリカが変わった」という日がくることを願っている。(敬称略)

カテゴリー: Thought for the day ― 2018年2月9日
オリンピックという心情

冬季オリンピックが始まった。

これから2週間はテレビも新聞も偏向報道に徹する。偏向報道といってもオリンピックやワールドカップでは自然なことで、日本だけでなくアメリカでもブラジルでも、メディアを含めて国民は自国選手しか応援しなくなる。

特にテレビは顕著で、日本の代表としてオリンピックに行っている選手をむやみに批判しようものなら、かなりのバッシングを受ける。日本選手をさしおいて他国選手を称賛してはいけない空気が満ち満ちている。

それは報道すべき内容に最初から色がついているということに他ならない。

日本人選手を応援することに異論はないが、他者の声を許容しなくなる姿勢も気がかりで、眼にはみえない国民総動員的な動きは私が苦手とするものだ。

流れのなかに入ってしまえば「怖いものナシ」的な歓喜を味わえもするが、私のようなひねくれ者は脇に追いやられる。

私も葛西や高梨に金メダルを獲ってほしいが、少数意見がいつも以上に軽視される2週間になるので「アアアアア」と叫びたくなるのである。(敬称略)

カテゴリー: Thought for the day,国際事情 ― 2018年2月5日
トライリンガルの悩み

今日(5日)の午後4時過ぎ、記者仲間とお茶をした。

私を含めて3人。あとの2人はイギリス人とオランダ人で、よくお茶をする仲間である。話題は日本人女性から言語の違いまでさまざまだった。

今日の会話で印象深かったのは、イギリス人の記者が素直な感想として「不安定さが問題」と言ったことである。

何が不安定なのか。彼はイギリス人としてイギリスで生まれたが、父親の仕事の都合でフランスで長い間暮らした経験をもつ。しかも幼少の頃からフランスにあるドイツ人学校に通うという複雑な環境で育った。

家庭内では英語、学校ではドイツ語、近所の子どもとはフランス語で話をしていたので、いまでも英仏独の3カ国ができる。いわゆるトライリンガルだ。

3カ国語ともに「訛り」がない。日本外国特派員協会にいるドイツ人とフランス人の知人が彼の独語と仏語を聴いていて「完璧」と言っている。

しかし「完璧」という言葉は曖昧であり、主観的である。本人は自然に3カ国語を使いわけているが、同じレベルであるわけではない。

厳密に言えば、3つの言語がどれも完璧ではないということでもある。英語が一番得意で、フランス語とドイツ語はあとからついてくる感じらしい。だからずっと「不安定」なのだという。

日本人の妻との間に子どもがおり、いまの生活地が日本なので「子どもにはまず日本語を完璧にマスターしてほしい。他言語は10%くらいでいい」とはっきり述べた。

周囲からは「トライリンガルでいいね」と言われるが、本人はずっと不安定な言語感覚に悩みを抱きつづけていることが今日、分かった。

よく話をする記者だが、今日初めて言語についての「本音」を聴いた。

カテゴリー: Thought for the day ― 2018年2月4日
やっと買いました!

imagawayaki2.4.18

1月28日のブログで、今川焼きを食べそこねた話を書いた。

食べそこねたというより「頂けなかった」と書くべきだが、「明日は自分で今川焼きをいくつか買うことにしよう!」と最後に記しながら結局買えていなかった。

自宅と仕事場の周りには、たい焼き屋さんはあるが今川焼きを売っている店がなく、今日まで悶々としていた。でもやっと買えた。

素直に嬉しい。恋い焦がれていた人に会って、やっと想いを伝えられたという気持ちである。

今川焼きでこれだけワクワクした気持ちになれるというのは、歳をとって子どもに逆戻りしている証かーー。