2年後に米国の大統領になっているのは誰か

中間選挙が終わっても、まだ連邦上下両院の最終的な議席獲得数は確定していない。だがドナルド・トランプ大統領(以下トランプ)の視線の先には間違いなく、2020年11月3日の再選がある。

ここではトランプの再選の可能性と、民主党から出馬してくると思われる有力候補を眺めていきたい。

実はトランプは再選に向けてすでに動き出している。しかも大きく動いている。

今年(2018年)10月15日に公表された連邦選挙管理委員会の選挙資金収支報告書には、すでに1億600万ドル(約120億円)という数字が示されていた。

すべてトランプの選挙資金である。米大統領選には公式な選挙期間が設定されておらず、いつから選挙準備に入っても構わない(続きは・・・2年後に米国の大統領になっているのは誰か)。

schultz11.15.18

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トランプ発言で右往左往の高官たち

「ドナルド・トランプ大統領(以下トランプ)は紛れもなくウソをつくことを楽しんでいます」

米首都ワシントンで中間選挙を取材中、共和党の選挙戦略官ロン・クリスティー氏がつぶやいた。2016年大統領選時から、トランプは何度も虚偽発言を繰り返しており、一向に収まる気配がない。本人はためらいもなく大胆発言を続けている。

トランプ政権の高官が匿名という条件で、トランプの言動についての取材に応じてくれた。

「トランプ政権に仕えていても、全員がトランプ支持であるわけではありません。トランプは数多くのウソをついていますから、周囲にいる政府職員はずいぶん落胆させられています。安倍晋三首相も本当は呆れているのではないでしょうか」(続きは・・・続嘘の機銃掃射で世界を震撼させるトランプ大統領

 

テイラー・スウィフトが中間選挙にグイ

swift10.15.18

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著名人の影響力は決して過小評価できない――。

米中間選挙(11月6日)を前に、人気歌手テイラー・スウィフトさん(28)がインスタグラムで初めて政治的発言を行い、大きな波紋が広がっている。

カントリーポップ歌手の発言によって「中間選挙の結果が左右される」かもしれないのだ。

スウィフトさんの10月7日の発言以来、13日までに新たに選挙登録をした有権者は、非営利団体「ボート・オルグ」のよると40万人以上に達している。そのうち約25万人は30歳以下の若者だ(続きは・・・テイラー・スウィフトの背中を押した誤報)。

嘘つきトランプ、簡単に剥がれる化けの皮

ドナルド・トランプ大統領(以下トランプ)は11月6日の中間選挙を前に、誇張を含めたレトリックを使って日本や中国を攻め続けている。

米国から見た対日、対中の貿易赤字額は2017年、それぞれ約7兆5000億円と約41兆円と確かに大きく、トランプは数字を挙げることで客観性を持たせようとしている。

だが、全体を眺めるとその主張には正確さに欠ける点が少なくない。ここでは違う視点から数字を挙げて、レトリックを覆してみたい(続きは・・・嘘つきトランプ、簡単に剥がれる化けの皮)。

トランプ大統領に多くを学ぶべき?

「いつ米経済がクラッシュするのか、今はそれが心配です。不動産市場も株式市場も調子が良すぎます」

米カリフォルニア州サンフランシスコ郊外でソフトウエア会社を経営するエドウィン・バーグソールドさんは、米経済の活況がどこまで続くのか心配している。

ドナルド・トランプ(以下トランプ)政権が誕生してから、米経済は実質GDP(国内総生産)成長率も個人消費も伸び続けているばかりか、失業率は3.9%(8月)、インフレ率も2%ほどで推移しており、現時点で大きな憂慮はない。

バーグソールドさんが続ける。

「会社の利益はトランプになってから上向きです。しかも昨年末の減税で法人税が下がり、企業経営者としてはありがたい状況です。それだけにあとは落ちるだけという運命がくるようで怖いのです」(続きは・・・トランプ大統領に多くを学ぶべき日本)。