堀田佳男 Profile
2019年3月
« 2月    
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
カテゴリ
バックナンバー
2019年3月 (13)
2019年2月 (16)
2019年1月 (16)
2018年12月 (21)
2018年11月 (16)
2018年10月 (15)
2018年9月 (18)
2018年8月 (13)
2018年7月 (16)
2018年6月 (15)
2018年5月 (15)
2018年4月 (16)
2018年3月 (22)
2018年2月 (13)
2018年1月 (18)
2017年12月 (21)
2017年11月 (18)
2017年10月 (18)
2017年9月 (14)
2017年8月 (15)
2017年7月 (18)
2017年6月 (14)
2017年5月 (18)
2017年4月 (15)
2017年3月 (17)
2017年2月 (17)
2017年1月 (17)
2016年12月 (21)
2016年11月 (17)
2016年10月 (15)
2016年9月 (10)
2016年8月 (9)
2016年7月 (12)
2016年6月 (9)
2016年5月 (12)
2016年4月 (10)
2016年3月 (11)
2016年2月 (11)
2016年1月 (11)
2015年12月 (9)
2015年11月 (10)
2015年10月 (10)
2015年9月 (11)
2015年8月 (11)
2015年7月 (11)
2015年6月 (10)
2015年5月 (8)
2015年4月 (12)
2015年3月 (9)
2015年2月 (9)
2015年1月 (10)
2014年12月 (10)
2014年11月 (10)
2014年10月 (9)
2014年9月 (9)
2014年8月 (10)
2014年7月 (10)
2014年6月 (10)
2014年5月 (9)
2014年4月 (11)
2014年3月 (10)
2014年2月 (10)
2014年1月 (10)
2013年12月 (6)
2013年11月 (9)
2013年10月 (10)
2013年9月 (8)
2013年8月 (10)
2013年7月 (10)
2013年6月 (10)
2013年5月 (10)
2013年4月 (9)
2013年3月 (10)
2013年2月 (8)
2013年1月 (11)
2012年12月 (9)
2012年11月 (10)
2012年10月 (10)
2012年9月 (10)
2012年8月 (11)
2012年7月 (10)
2012年6月 (11)
2012年5月 (10)
2012年4月 (10)
2012年3月 (12)
2012年2月 (11)
2012年1月 (12)
2011年12月 (11)
2011年11月 (11)
2011年10月 (11)
2011年9月 (10)
2011年8月 (12)
2011年7月 (11)
2011年6月 (11)
2011年5月 (9)
2011年4月 (8)
2011年3月 (9)
2011年2月 (9)
2011年1月 (8)
2010年12月 (9)
2010年11月 (9)
2010年10月 (8)
2010年9月 (9)
2010年8月 (8)
2010年7月 (7)
2010年6月 (9)
2010年5月 (6)
2010年4月 (8)
2010年3月 (7)
2010年2月 (5)
2010年1月 (7)
2009年12月 (7)
2009年11月 (6)
2009年10月 (8)
2009年9月 (6)
2009年8月 (4)
2009年7月 (1)
2009年6月 (2)
2009年5月 (3)
2009年4月 (2)
2009年3月 (2)
2009年2月 (2)
2009年1月 (2)
2008年12月 (2)
2008年11月 (2)
2008年10月 (2)
2008年9月 (2)
2008年8月 (1)
2008年7月 (3)
2008年6月 (3)
2008年5月 (3)
2008年4月 (1)
2008年3月 (2)
2008年2月 (3)
2008年1月 (4)
2007年12月 (4)
2007年11月 (3)
2007年10月 (2)
2007年9月 (2)
2007年8月 (1)
2007年7月 (2)
2007年6月 (3)
2007年5月 (3)
2007年4月 (6)
メタ情報
カテゴリー: 国際政治 ― 2009年10月30日
「方針」という安全保障

民主党政権が誕生しても、「相変わらずだなあ」と思うのが日本の安全保障問題への姿勢である。

党内にはこれまでも安全保障問題に取り組んできた議員はいるが、党本部や国際局が外交政策や安全保障政策を国家戦略という立場から立案してきた経験がないので、あたふたとしたまま時間だけが過ぎている。こうした態度は自民党も同じだった。

なにより外務省に安全保障戦略の大局的なビジョンがないので、民主党が政権をとっても大きな変化はない。外務省の人間にこういう話をすると「そんなことはない」というが、大枠では日本は戦略をもたないと断言してもいい。 アメリカの態度を見ながら「方針」を決めてきただけである。

最近の普天間基地の移設問題が好例である。沖縄に住む人たちにしてみると移設は大きな問題だが、一国の安全保障問題の中の一案件であって、外相の岡田からも鳩山からも東アジアの安全保障の枠組みの中でどうしなくてはいけないという発言はきかれない。「方針」という言葉をつかっている。

これは日本が自分たちの安全保障戦略を敷いていない証拠である。それでなければ移設問題でこれだけの時間とエネルギーを費やすことはない。メディアの中にも戦略という概念を本当に理解し、そこから報道している記者はほとんどいないだろう。

それでなければ「普天間、普天間」と騒いだりはしない。というのも、それより大きな問題があるからだ。

インド洋上での給油問題にしても、継続するかしないかといった些末な議論ではなく、戦略としてアフガニスタンでの対テロ活動に法律の枠内で積極的に加担していくか、さもなければオバマ政権に米軍のすみやかなアフガン撤退を国際活動として進めていくかのどちらかの行動を起こすという自然な流れがある。

だが、相変わらずアメリカの顔色をうかがいながら「どうしようかなあ」という態度でいるのがいまの民主党である。

      

                                              by the Pentagon

プレジデント・ロイター連載:米経済回復の兆し―カリフォルニアで起業数3割増

カテゴリー: 国際政治 ― 2009年9月24日
核兵器のない世界

24日の朝7時半からFMラジオのJ-WAVEに電話出演し、オバマの国連での核不拡散・核軍縮への取り組みについて話をした。

前夜、鳩山とオバマの初会談がニューヨークであったが、ディレクターは核問題に絞りたいという。なかなか分かった人である。番組では日米会談にはまったく触れずにオバマの核問題への姿勢と今後の課題についてだけナビゲーターの別所哲也と話をすすめた。

   

      

                                                            

鳩山が渡米前に少しばかりアメリカを挑発する論文を書いたからとはいえ、それで日米関係が音をたてて崩れることはない。アメリカ側からすると、日米会談は重要テーマではない。

「ジャパン」は案件ランクの中ではトップ10にさえ入らないだろう。それは両国が現段階で波風のない関係を維持しているという印でもある。新聞は日米同盟をことさら取り上げるが惑わされてはいけない。

理想主義路線をいくオバマの野望は、核兵器を「作らない、売らない、買わない」という不拡散と、保有国に対しては「減らしていく」という軍縮の流れをつくる点につきる。それは昨年の選挙中から念頭にあった「核兵器なき世界」への実現でもある。

4月にプラハで行った核廃絶の演説の内容を実現させたいとの意志が、安保理首脳会合での議長役を買った動きに表れている。アメリカ大統領でここまで大胆に踏み込んだ人はいなかった。

ただ核を保有する5大国をふくめ、インド、パキスタン、北朝鮮らがみずから核兵器を手放すことがあるかというと、残念ながらその答えは否定的である。先週までのアメリカ取材で話をした外交専門家は、「今後はサウジアラビアやヨルダンも核保有を探っており、保有国は増えこそするが減りはしないだろう」と現実の厳しさを語る。

オバマの取り組みは重要だし、世界的な動きとして推進すべきだが、国防長官のゲーツはアメリカの核弾頭の新型デザインを考慮しているくらいなので、廃絶にはあと10年はかかりそうな気配である。(敬称略)

カテゴリー: 国際政治,政治 ― 2009年8月4日
民主党への風

総選挙が迫っている。

永田町の人間でも一般有権者でも今度は民主党が、との考えは共通している。

しかし、15年ほど日本の選挙を眺めている知人のイギリス人記者は、「俺は信じないね。いままで民主党には何度だまされてきたか。結果がでるまで民主党が勝つと思わない」と猜疑心が強い。

4日、外国特派員協会にやってきた政治評論家の伊藤惇夫も、「日本の選挙は『風』という不思議なものに影響されやすい。投票日の3,4日前にならないとわからない。民主党はこれまであと一歩という時にミスをおかしてきた」と追い風が吹いているはずの民主党に疑問符をつける。

だがジャーナリストの上杉隆は「いま全国300の小選挙区を歩いている。どこにいっても自民党へ懲罰的な『風』が吹いている。05年の郵政選挙とまったく逆のことが起きているので、民主党が勝つのでは」と、民主党が勝つ可能性が高いという。7月の都議選の結果が如実に物語るように、自民党に疑問を抱いた有権者が民主党候補に一票を投じると考えるのは妥当である。

都議選の期間中、候補を何人か取材した。実家のある中野区では、民主党から新人の西沢という30歳の青年が出馬していた。今春まで議員秘書をしていた快活な候補である。準備は十分でなかったし、有権者のほとんどは彼について十分な知識を持ちあわせていなかったと思う。しかし、トップ当選する。彼に限ったことではない。流れは完全に民主党の水域に入っている。

この現象は日本だけの話ではない。オバマ政権が誕生した理由の一つは、アメリカ国民が反ブッシュの勢いに乗ったからという解釈がある。オバマ本人への圧倒的な人気も理由の一つだが、共和党8年で大きく右に振れた政治の振り子が必然的に左に振れてオバマ支持が広がったという見方は的をえている。

麻生の支持率はいま20%に満たない。今月30日、日本政治の振り子も右から左に振れる可能性が高い。ただ政権交代によって国内外の問題が解決するわけではない。オバマ政権が金融不況という嵐の中の船出だったように、日本の民主党政権にも荒れた海が待ち受けている。 

たとえば民主党マニフェストには、約100人の国会議員を官庁に配置して官僚主導の政治を改めるとあるが、効力を発揮するかは疑問だ。前出の伊藤がきっぱりと言う。

「政府に送り込まれる議員は若い議員が多い。たぶん1週間で官僚に取り込まれてしまうでしょう」

 何ごとも勉強ではあるが、時間的猶予は長くないのである。(敬称略)

カテゴリー: 国際政治 ― 2009年6月11日
演説の力

やってくれるものである。

またしてもオバマの演説(カイロ大学での演説原稿)にうなってしまった。6月4日にエジプトの首都カイロで行った中東問題についての演説は、04年にオバマがボストンの民主党大会で行った演説を彷彿とさせた。ワシントンにいるアメリカの研究者と電話で話をしても、いつもは辛口の彼が褒めている。

イスラエルとパレスチナとの積年の紛争は、カリスマ性のある指導者がアメリカに登場しても容易に解決しないことは誰もがしる。ただ、こうした演説によって両サイドに和平へのビジョンを示し、その可能性を真剣に探りはじめた点で評価できる。

しかも、しっかりとカイロ大学という教育の場を選んだところにホワイトハウスのしたたかさをみる。一般大衆ではなく学生が聴くという前提を作って「聴きてください」という口調でものを語ったことで、演説はむしろ講義に近かった。もちろん意図された聴衆は学生ではなく15億人といわれるイスラム教徒とユダヤ教徒である。

現場で観たかったが、ユーチューブで観るだけでもオバマらしい演説の力を再び実感できた。場内にいると想起して演説を聴くと、力強さと説得力が耳に心地よい。コーランや聖書の一節が巧みに引用され、スピーチライターのジョン・ファブローが書いたと思われる巧みな表現が数多く登場する。

「分断されるより利害を分かち合う方が人間としてはるかに強い」

オバマの中東和平への希求は選挙中からぶれていない。07年初頭、オバマが大統領選挙の候補として浮上してきた時、イスラエルのハアレツ紙はオバマを「もっともイスラエルには好ましくない候補」として挙げた。逆に多くのアラブ人は、オバマであればこれまでの親イスラエル政策をとるアメリカ大統領と違って「アラブ人の味方」になってくれると期待した。

しかしオバマは選挙中、イスラエルを刺激する発言はひかえ、イスラエルのロビー団体「アメリカ・イスラエル公共問題委員会(AIPAC)」の年次総会にも出席し、イスラエルへの配慮を忘れなかった。それでもクリントンやブッシュと違うのは、5月18日にホワイトハウスでイスラエル首相のネタニヤフと会談した時、入植地の拡大を停止するように求めたことだ。冷静にみれば当たり前のことで、これまでの大統領が政治的しがらみから言えなかったことである。保守派のネタニヤフはもちろんこれを好まない。

そうした中、オバマはカイロ演説で、パレスチナとイスラエルとの2国家共存という野望をアメリカの理想主義の延長線上に投影させた。もちろん紆余曲折の多いイスラエルとパレスチナが、オバマの描くシナリオどおりに戯曲を演じるとは考えにくいが、腕のいい新人戯曲家が登場したということをあらためて世界は知った。

麻生や鳩山にこうした国際的な戯曲が書けるだろうか。イギリスのブラウンもフランスのサルコジも、ロシアのメドベージェフも無理だろう。世界のリーダーの中で、中東和平を実現できる可能性のある政治家は現時点でオバマしかいない。そのためには中東で利害をいだくプレーヤーたちが舞台に上がらないといけない。積極果敢な外交姿勢を期待したい。(敬称略)

『プレジデント・ロイター』での連載:「オバマの通信簿」 

カテゴリー: 中南米,国際政治 ― 2009年4月20日
オバマイズム

日本時間20日午前1時過ぎからCNNでオバマの記者会見があったので、眠い目をこすって観た。リニダード・トバゴで行われていた米州首脳会議の閉幕直後の会見で、大統領は外交政策の指針をみずから「オバマイズム」とよんだ。

いくつかのことが胸に去来した。ひとつはオバマが大統領選挙中に打ち出した公約を守っているという点。もう1点は民主主義の流布ということである。

選挙中、オバマは外交問題を解決するにあたり、北朝鮮の金正日やイランのアフマディネジャド、ベネズエラのチャベスと1対1で個別会談をおこなう用意があると繰りかえした。当時のライバルだったヒラリーはそれを危険な行為として、オバマを批判した。

だがいまチャベスがオバマにアプローチして握手を求め、対キューバ関係についてはオバマは「新たな始まり」といって軟化政策を唱えはじめた。オバマの冷静なところは、それによってすべての問題は氷解せず、国家にはそれぞれの国益があるのでアメリカと同じ路線をとる必要はないとの立場にいる点だ。

「多くの国は、アメリカがこれまで抱えてきた考え方や固定観念に抵抗があるかと思う。今そうしたものを除去すれば国家間の問題は解決しやすくなるし、協力関係も築きやすくなる。まず相手のいうことに耳を傾けることだ」

真摯なセリフである。コスタリカのような小国が、際立つアイデアをだしたらぜひ耳を傾けたいともいった。ブッシュやチャイニーの口からは想像もできない内容である。

さらにオバマは民主主義の価値についても触れた。しかし、「民主主義を広める」という言い方はブッシュがイラクを侵略したときにも使われた。そうした経緯もあり、日本人を含めて諸外国でこの表現に素直に飛びつく人は少ない。ましてや陰謀史観の持ち主や嫌米派の人間は、この「アメリカのきれいごと」の裏にどれだけの策謀が隠されているかに重点を置く傾向があり、アメリカの「民主主義を広める」というセリフには大きな疑問符をつける。

だがオバマは謙虚に話した。

「言論の自由や宗教の自由、また自分の夢を追い求められる自由など、政府によって強制されない民主的な活動の自由と価値をアメリカは実践してきているし、それが他国にもひろく受け入れられると信じる。ただ、それぞれの国には違う価値観や文化、歴史があるので、単に民主主義を広めるためだけの話はしない。その代わり、民主主義というものがどう機能しているのかを示すことはできるかと思う」

オバマイズムは「メディアが定義すればいいこと」と言うが、これまでのアメリカ大統領にはない-下からの姿勢―で他国に接するオバマらしさが会見で垣間見られた。これはブッシュ外交からの反動でもあろう。さらに、それですべての外交課題を克服できないこともオバマは知るはずである。

会見を聴き終って、アメリカ人の抱える本来の理想主義に思いを馳せた。アメリカについてはこれまで何万という書籍や雑誌の特集、新聞やテレビでの報道があるが、アメリカの理想主義を本当に体得している人がどれほどいるだろうか、という疑問がある。アメリカの特異な現象にしか目を向けない人が多いだけに、重要な思想的根幹を見落としがちな傾向が強い。

先日、ある政治学者と話をしていた時、こういうことを述べていた。

「歴史的に民主主義国家どうしの戦争や紛争はほとんどないのです。独裁国家や専制国家がゴタゴタに関与してきやすい。これは歴史が教える事実です。ですから、『民主主義の流布』という陳腐にも聞こえる行為は、戦争回避の特効薬なのです」

北朝鮮は民主主義人民共和国という名前だが、真の民主主義国家に生まれ変われば、有事はかわせるという仮説が成り立つ。(敬称略)