トランプが愛してやまないツイッター担当者の素顔

「彼が最初にくれたチップはお札2枚でした。2ドルではありません。100ドル札、2枚です。今でも使わずに取ってあります」

ドナルド・トランプ大統領(以下トランプ)が1990年、ある高校生に手渡したチップである。当時、トランプは新たに購入するゴルフ場を物色しており、高校生はキャディーを務めていた。

ニューヨーク州マンハッタンからハドソン川沿いを北上して約1時間。ブライアー・ホール・カントリークラブというゴルフ場でキャディーのアルバイトをしていた青年は、その日のことを今でも鮮明に覚えていると米メディアに語っている。

青年はニューヨーク州立大学を卒業した後、いくつかの職業を経て、2004年にトランプと出会ったゴルフ場の副部長に就く。

同ゴルフ場はすでにトランプが購入し、名前もトランプ・ナショナル・ゴルフクラブに変わっていた。そして2008年に同ゴルフ場の副社長になった。2015年にトランプが大統領選に出馬した後、かつてキャディーだった青年、ダン・スカビーノ氏(43)は選挙対策本部に入る(続きは・・・こちらで)。

北朝鮮政策がないことを認めた安倍

迎賓館で27日に行われたトランプ・安倍の記者会見を観ていて、「ちょっとありえないでしょう」と独り言を口にしていた。

何がありえないかというと、安倍が北朝鮮政策を持っていないことを認めてしまったことである。会見の最後の方で、アメリカ人記者が北朝鮮のミサイル発射(5月初旬)について訊いた時のことだ。

トランプは「アメリカ国民は北朝鮮が国連決議に違反していると思っているかもしれません。しかし、私はそう思いません。北朝鮮は核実験を行っていないし、弾道ミサイルも発射していません。いつの日か合意に達することができると思います」と答えた。

安倍はどちらに身を寄せるのか。これまでは「国連制裁決議に基づいて最大限の圧力を」と言い続けてきている。そうした経緯を踏まえれば、安倍は国家安全保障担当のボルトンと同じ意見であるかに思えた。

だが安倍は二枚舌を使うのだ。しかも同じ質問の答えの枠内で、まったく相反する答えを述べた。

「5月9日の北朝鮮による短距離弾道ミサイル発射は、関連する国連安全保障理事会決議に違反するものであり、極めて遺憾でありますが、同時に、私は大統領の金委員長との間で取ってきた新しいアプローチについては、改めて敬意を表したいと考えているところです。」

ミサイル発射には反対だが、トランプの新しいアプローチは認めるというのは完全なる矛盾である。質疑応答の流れから、トランプのミサイル発射容認発言にも賛成するということで、自身の北朝鮮政策などまったく無いに等しいことを露呈させた。

あるのはアメリカ追従の姿勢だけである。これは政策とは呼べない。トランプについていく従順な下僕のような姿だけが目立ち、落胆を通り越して悲憤を覚えた。(敬称略)

トランプ来日に思う

トランプが来日し、日本のテレビや新聞は大騒ぎである。国技館では升席を外して特別席を設置する破格の扱いだ。

過去何十年と続いてきたアメリカ優遇の姿勢が、いまだに日本の隅々にまで染みわたっているかのようですらある。それは特に日本の政財界トップに顕著にみられることで、「アメリカには逆らえない」という思いが底流としてあるからなのだろう。

トランプ来日直前、経団連会長の中西宏明は「トラの尾を踏まないよう、対応策をしっかりとらないといけない」と発言した。21世紀、いや令和の時代になってもいまだに「トラの尾を踏まないように」といった消極的な発言をアメリカに使っている。

それほどアメリカが怖いのかと思う。トランプに張り手を食らわせることは決してしないのだ。理念よりも実利を取る政策はほとんど揺るぎがないと言えるほどである。

突っ張ることで制裁関税を課され、巨額の損失を被るよりはマシとの考え方があることは分かる。だが、一国家が国益を追求し、時に理念を押し通すことも必要だ。

いつかそんな日は来るのだろうか。(敬称略)

Media appearances

今後の放送メディア出演予定:

 

・5月27日(月)10:25amから テレビ朝日『ワイド!スクランブル

・5月28日(火)1:55pmから  TBS/CBC『ゴゴスマ~GOGO!SMILE!

 

トランプ大統領が来日し、天皇皇后両陛下との会見があることで情報番組に出演します。

実は、私がもっとも呼ばれてきたテレ朝の「ワイドスクランブル」の前回出演が3月8日で、もう2カ月以上も呼ばれていませんでした。「嫌われてしまった」と思っていましたが、また声がかかりました。

放送メディアだけは自分から手を挙げても出られる媒体ではないので、エッジを効かせていかないといけないと思うことしきりです。