堀田佳男 Profile
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カテゴリー: Thought for the day ― 2019年1月3日
あけましておめでとうございます

年が明けてから毎日、宇宙の底まで見通せそうな空が広がっています。穏やかな日差しが心の中にまで届くかのようです。

久しぶりに仕事をせずにゆっくりしていますが、今年はどういう動きに出るべきかということにも思いを巡らせています。テレビやユーチューブを観ても新しいアイデアが湧き出ることはほとんどないので、おのずと本を読むことになります。

本屋に行くと、背表紙のタイトルからいろいろな思いがこみあげてきますが、自分がこれを書きたいと思っていることはすでに書かれていることが多く、愕然とさせられることもあります。

自宅の本棚から開高健の文庫本を引っ張り出してきて読み返すと、次のようなくだりがありました。

「・・・何を読んでも、すべては書きつくされてしまった、あらゆる発想で書きたいように書かれてしまったと思うしかなかった。ごくたまに何か書いてみようかと思うことがあるが、書きだしの一語、一行はことごとくどこかで読んだ他人の文ばかりで、そのとめどなさに圧倒され、窒息してしまって、ペンをとりあげることすらできない・・・」

これは1986年に出版された開高の自伝ともいえる作品『夜と陽炎』の一節です。学生時代から私が心酔した作家で、いまでもたまに読み返します。若い時は、彼でも書けなかった時があったと素直に打ち明けています。

それでもそうした状況から脱してしっかりと地歩を築き、書き続けたという点が素晴らしく、私も尽力しなくてはいけないと思いいたります。

さあ、今年も闘いの日々をおくることにします。よろしくお願い申し上げます。