移民キャラバンをどう解決するか

中米からの移民キャラバンが米国とメキシコの国境に到着し、現地では膠着状態が続いている。

トランプが移民に対して好意的な考えを持っていないことは最近の発言でも明らかである。

10月下旬、ホワイトハウスの南庭でこう述べている。

「移民というのは規模が大きく、危険なものです。大変危険なトピックです。移民たちの入国を許しません」(続きは・・・国境に到達した移民キャラバン、武力行使はあるか

caravan11.30.18

Photo from Twitter

ゴーン逮捕が示す日本の美点

日産のカルロス・ゴーン容疑者(以下ゴーン)が逮捕されて10日がたった。

いまだにゴーン関連のニュースは後を絶たないし、次から次へとあらたな不正がでてきて、勾留期間は当初の20日間よりも長くなりそうだ。

昨日、ラジオフランスのインタビューを受けて、日本の司法について思っていることを述べた。フランスがメディアを含めてゴーン擁護の考え方に偏っていることは知っていた。だから敢えて言った。

「日本の検察がゴーンを逮捕したというのは、ゴーンが罪を犯した証拠を握っていた証し。日本では起訴された容疑者の99%が有罪になります。証拠があいまいな中で日本の検察は逮捕に踏み切らない」

いま欧米からは日本の司法のあり方が「前時代的だ」とか「推定無罪を理解していない」という批判が噴出している。

私も米国に四半世紀もいたので、基本的人権や推定無罪については理解しているつもりだ。だが、日本の検察はすべての案件で、「あやしい輩」を起訴しない。つまり、重要な事件で起訴に動いているということだ。

日本の裁判件数をみても、過去30年間減り続けている。確実に「罪をおかした悪人」を起訴する傾向が強まっている。

言い換えれば、逮捕の前に徹底的に捜査を行い、事実関係を調べ上げて犯人を特定した上で起訴に踏み切っている。犯人は自白せざるを得なくなる。

アメリカにはいま連邦・州を合わせて受刑者が約230万人もいる。日本は6万弱である。人口がアメリカのほぼ3分の1であることを考えても、大変少ない。初犯であれば執行猶予がついて実刑にいたらないことも多く、アメリカ的な検挙と司法判断をつかうと日本の受刑者は何倍にもなるだろう。

それほど日本の検察は厳格に容疑者を調べてから手錠をかけているということだ。これは欧米には真似のできないことであり美点でさえある。

理念的には有罪判決がでるまで「推定無罪」という考え方があってもいいが、日本の司法に限っては起訴=有罪という図式であり、日本の司法の特質だろうと思う。

ロシア疑惑(12)

当ブログでロシア疑惑についてシリーズで書いてきたが、前回(8月22日)から3カ月以上も時間がたってしまった。

今年5月、特別検察官ロバート・ムラードナルド・トランプを起訴しない旨をホワイトハウスに伝えた時点で、私はムラーの役割はほぼ終わったと考えていた。ムラーは2001年から13年までFBI長官だった人物で、捜査のプロである。

そのムラーが「起訴はない」と判断した以上、トランプに手錠がかけられることはないと誰もが判断する。しかし、ムラーは過去1年半の捜査の最終報告書をまだ提出していない。

期限が決まっていないので、最終的な報告書が完成するのは来春になるかもしれないが、内容によってはトランプの大統領としての立場は脆弱になる。

ムラーは先日、20問ほどの質問状をトランプに送り、ホワイトハウス側がそれに答えたばかり。今後ムラーがトランプを起訴する可能性は低いが、報告書の内容をもとに連邦下院で過半数を奪った民主党がトランプの弾劾を前提にした動きを加速させてくることは考えられる。

弾劾には、下院で弾劾法案を通過させてから、上院で3分の2以上の議決が必要になるので、トランプを弾劾させることは事実上無理と言われている。

しかし、司法関係者の中にはトランプに召喚状を送り、大陪審の前でロシアとの関係を問いただし、最終的には最高裁まで事案をもっていくことができると判断する者もいる。

まだロシア疑惑は終わっていないのである。(敬称略)

紅葉

11.20.18southhoston

Photo courtesy of Tim Cornwell

私はアメリカのバージニア州に20年以上住んでいましたが、こんな綺麗な湖があることを知りませんでした。

サウス・ホルストン湖。バージニア州の西端に位置しています。いまが紅葉の真っ盛りです。

本屋の知恵

11.20.18ghosn

 

先週末、一緒に飲んだ小中時代の友人T氏が送ってくれた写真です(八重洲ブックセンター)。

でも「逮捕前に語っていたこと!」の方が売れるコピー・・・。