ロシア疑惑(5)

3月13日のブログ「ロシア疑惑(4)」で、ロシア疑惑を調査していた連邦下院情報特別委員会が「シロ」判定をだしたと書いた。

同時に、特別検察官ムラーはこれから数カ月をかけて、ロシア政府とトランプ陣営との関係を捜査していくとも述べた。そのムラーは15日、トランプの会社「トランプ・オーガニゼーション」に対してロシア関連の書類をすべて提出するように求めた。

この動きは、トランプ本人が2年前の大統領選でロシア政府と共謀していたかどうかを探るより、トランプ本人と会社が選挙前、ロシアとの取引で違法行為をしていなかったを捜査するためであると思われる。

ムラーが求めているのはあくまでも法に触れる行為である。たとえ選挙時の共謀がなかったとしても、それ以前の違法行為が認められればトランプは起訴される。選対部長だったマナフォートのようなことが起こる可能性はある。

マナフォートは昨年10月に複数の容疑で起訴され、2日前、すべての容疑で有罪になれば「量刑は最長で305年」と報道されたばかりである。これがアメリカの司法の恐ろしさである。(敬称略)

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トランプ、選挙公約をほぼ達成?

「大変驚くべきこと」と書くべきであろう。

何かと言えば、ドナルド・トランプ大統領(以下トランプ)が2年前の大統領選で掲げた選挙公約が、すでに8割ほど達成されているからである。

大統領に就任してまだ1年2か月である。

筆者は1982年に渡米以来、何人もの大統領を見てきた。2007年に拠点を日本に戻してからも、大統領選と歴代政権を追っている。その中で、選挙公約の8割を就任1年目で達成した大統領がいただろうか。

一方で、トランプの言動は相変わらず不適切なままだ(続きは・・・選挙公約をほぼ達成したトランプ大統領)。

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今日の放送メディア出演予定:

 

・3月14日(水)7:00pmから    東京FM(周波数80.0MHz)『TIME LINE

 

レックス・ティラーソン国務長官が更迭されたので、複数の放送メディアから出演依頼を頂きました。直接スタジオに行けない場合は、電話での出演です。

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明日の放送メディア出演予定:

 

・3月14日(水)9:00amから 文化放送AMラジオ(出演は9:10am過ぎから) 『くにまるジャパン 極 

・3月14日(水)10:00pmから  BSジャパン『日経プラス10 | BSジャパン

 

米朝会談は本当に実現するのか。トランプ政権はどう金正恩と向かいあうのか。歯が抜け落ちるように欠けていくトランプ政権の要職担当者・・・今後、どうなるのか。

ロシア疑惑(4)

「シロなんですか」

長期間にわたって捜査されていたロシア疑惑の答えはシロだった。ロシア政府とトランプ陣営の間に共謀はなかったというのだ。

ただこれは一つの捜査の答えに過ぎない。米連邦下院情報特別委員会が12日にだした結論だ。まだ上院情報特別委員会、さらに司法委員会もロシア疑惑を捜査しており、今後、個別に報告書を発表する。

それだけではない。最も当件に力を入れている特別検察官ロバート・ムラーのチームも最終報告書を司法省に提出する義務があるが、数カ月先になるとみられている。

今回のシロ判決は、共和党議員が多数を占める委員会によるもので、独立した検察チームとして捜査をすすめるムラーの報告書の方が、信憑性の高さは上と読む。

もしムラーが「トランプはシロ」という結論をだしたら、私は素直に従いたいと思う。(敬称略)