これから数回にかけて大学病院で体験した手術や入院生活について書いていきます。少しエグイ話もでてきますので、苦手な方はパスされてください。
まず、手術を執刀してくださった帝京大学医学部付属病院のM先生に感謝を述べるところから始めてさせてください。
やさしい言葉づかいと人を包み込むような暖かさのあるお医者さんでした。医師4人による手術チームの手さばきは実に見事で、深い敬意とともに謝意を表したいです。
いま私は、予定よりもずっと早く退院して自宅にもどり、パソコンでこのブログを書いています。
眼球を縫う
手術で左目の眼球を5カ所も切りました。ミリ単位の小ない器具が眼球の中にはいり、前膜という本来あるべきではない膜を引き剥がしてきたのです。
器具を抜いたあと、穴の空いた白目の部分を縫い合わせるという作業をしています。いま私の左目は真っ赤っかです。まばたきをするたびに糸が当たり、チクチクします。
白目の部分から器具が目のなかに入るということを想像しただけで、フーッと思われる方も多いかと思います。最初は私もそうでしたが、それが最善の選択なのだと思い、手術をして頂くことにしました。
何があったのか。時間を半年ほど前にもどします。
乱視にちがいない
ある日、仕事場に向かう時、左目の視界が少しゆがんでいるような気がしました。右目をつむり、左目だけでビルの壁を見ると真ん中がくぼんで見えたのです。
ただ視界全体に大きな支障はありません。仕事場について、パソコンの前に座って画面を見ると違和感はありません。視界のゆがみは感じられませんでした。
その後、日によってゆがみが大きくなるようでもあり、治っているようでもありました。どうしても眼科医にいかなければいけないという状態ではありません。
それでも日がたつにつれ、左目の視界のゆがみは否定できないところまで大きくなってきました。右目はなんともありません。
最初は乱視だろうと思っていました。グーグルで「視界 ゆがみ」と入力して検索すると病名がいくつもでてきました。
緑内障、網膜剥離、加齢黄斑変性症、中心性漿液性網脈絡膜症、網膜動脈閉鎖症、乱視・・といった「これはかなりヤバイ」と思えるような病名がたくさん並んでいました。
ましてや60歳という年齢を考えると、単なる乱視ではなさそうだという思いは強まるだけでした。(続く)