コミュニケーション手段をコントロールした者が権力を握る――。
米ジョン・F・ケネディ政権でスピーチライターを務め、後年歴史家として名を馳せたアーサー・シュレジンジャー氏の言葉である。
従来型のメディアだけでなく、SNSを含めた最近のコミュニケーション手段の世界的な影響力を眺めると、十分に説得力がある(続きは・・・有頂天のグーグル、アマゾン、FBに忍び寄る逆風)。
Photo courtesy of Uberbin.net
コミュニケーション手段をコントロールした者が権力を握る――。
米ジョン・F・ケネディ政権でスピーチライターを務め、後年歴史家として名を馳せたアーサー・シュレジンジャー氏の言葉である。
従来型のメディアだけでなく、SNSを含めた最近のコミュニケーション手段の世界的な影響力を眺めると、十分に説得力がある(続きは・・・有頂天のグーグル、アマゾン、FBに忍び寄る逆風)。
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先日、都内で講演をした。聴きにきてくださったのは10代と20代の人たちが中心で、講演のあと、若い人たちの話に耳を傾けた。
一人の青年がこう言った。
「最近、周囲に夢を語れる人がほとんどいないんです。皆、官僚になりたいとか大手の金融機関に就職したいといった話しかしないんです」
夢を語らないというのは、堅実な生き方とも言えるが、若者の保守化と言い換えることもできる。
日本の若者が保守化しているという事実はなにも今に始まったわけではない。実は2000年頃から徐々に始まっている。
すでに何冊も本が出されており、社会学的、経済学的な要因が指摘されている。
簡潔に述べると、会社や団体を存続させていく上で、経理上すべての人を正社員、終身雇用で雇用することが不可能になった頃から保守化が目立ってきた。
非正規社員(パート社員)が増える一方で、正規社員の終身雇用は維持されるため、パートとの格差が広がり、就職するのであれば安定した組織でと考えるようになったのだ。
しかも正社員ではないオプションを選択し、努力しても報われないという思いが若者の間に広まった。ホリエモンのように、大学を中退して起業し、自分の思うように生きることはすべての人に真似ができるわけではない。
それでも、、と私は思う。自分が好き勝手に生きてきたからでもあるが、「一つの分野で世界一を目指さないと!」と先日、講演とは別の場所で20歳の女子大生に言ったばかりだ。
特定分野で、誰にも真似ができないくらい突き詰めてほしいと思う。「食えない」といっても餓死することはまずない。まず、とことんやることである。
60歳を迎えた自分にも同じ言葉をぶつけて、さらにジャーナリズムの道を突き進もうと思う今日この頃である。
トランプのロシアゲートは本当に70年代のウォーターゲート事件に似てきました。
ジャレッド・クシュナーは24日の議会証言で、ロシア政府関係者との面会を認めましたが「共謀」はなかったと言っています。当件の特別検察官である元FBI長官のロバート・ムラーの捜査に期待しています。(敬称略)
26日の放送メディア出演予定:
・7月26日(水)7:00amから 東京FM(周波数80.0MHz)『クロノス』
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過去10日ほどで、またトランプの発した言葉がメディアを騒がせている。
一つはフランス、パリで13日、マクロン大統領夫人に対しての発言だ。
「You’re in such good shape!」
共同通信の記者は「とてもいい体だ」と訳した。通信社の記事だったので、すぐに全国の新聞で使われた。毎日新聞は「とてもいい体だ」と訳された記事をそのまま配信している。
いくらトランプであっても、初対面の主賓の夫人に「とてもいい体だ」とは発言しないだろう。それくらいのことはわからないといけない。
アメリカで日常生活を送っている方であれば、You’re in such good shapeという表現がいかに頻繁に使われるかを知っているはずだ。
ニュアンスとしては「運動されているんですね」といった感覚である。「均整がとれてスマート」が本意であって、決して性的な意味合いからの「いい体」ではない。というのも、男性同士でも普通に使われる表現だからだ。
ここに言葉の難しさがある。言葉は文化を背負っている。生活の中に入り込んでいる。
一つの単語を聞くだけで、アメリカ人の8割くらいは「ある特定のイメージをもつ」くらいのことを理解できないと、本当の意味で言語を使えるとは言えないのかもしれない。
だから共同通信の記者が「とてもいい体だ」と訳したことを責めるのは酷だが、誤訳と言わざるをえない。
ただトランプの言葉のチョイスも首脳としてはふさわしくないのも事実で、荒くれである点は相変わらずである。(敬称略)
トランプものはいまのところ、尽きる気配がありません。
来週はいよいよロシア疑惑の渦中の人であるドナルド・トランプ・ジュニア、昨夏まで選挙対策本部長だったポール・マナフォート、娘婿ジャレッド・クシュナーが連邦議会で証言をすることになっています。
21日の放送メディア出演予定:トランプ政権誕生半年の評価をします。
・7月21日(金)8:00amから 東京FM(周波数80.0MHz)『クロノス』