Media appearance

明日の放送メディア出演予定:

・2月16日(木)10:30amから(出演は11時過ぎから) テレビ朝日『ワイドスクランブル』

トランプのロビイスト

ロビイスト。

名称はよく耳にするが、具体的にどんな仕事をするのか熟知する人は少ない。法律を立案する連邦議会を中心に、民間企業や政府・団体から報酬を得て、法案成立(時には否決)に影響を及ぼす人たちのことだ。

例えば、公害を取り締まるための法案が議会に提出されたとする。法案が通過して法律になると、ある企業にとっては公害対策として設備投資に莫大な費用がかかる。企業はロビイストを雇って法案を潰しにかかる。

議員への陳情が主な活動だが、トランプ政権が誕生したいま、直接ホワイトハウスに働きかけるロビイストたちがいる。その1人が昨年6月までトランプ選挙対策本部長を務めていたコーリー・ルワンドウスキー氏だ(F35を大幅値引きさせた新進気鋭のロビイスト)。

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コーリー・ルワンドウスキー氏 Photo from twitter

忠犬という生き方

安倍・トランプ会談はこれまで続いてきた日米関係の本筋からまったく逸脱することのない、「日本がアメリカにつき従う」関係以外のなにものでもないことをよく表していた。

イスラム圏7カ国の出身者を一時的にアメリカに入れないという大統領令に対して、安倍がコメントを控えたことでも日本政府の態度がよくわかる。

主人(アメリカ)に対して決して逆らわない忠犬の態度である。主人が愛犬に仕打ちをしたとしても、愛犬は耐えて、そばに寄り添う。何があっても主人を裏切らない。

「待て」と言えばずっと待つ。主人にはその姿が愛おしく感じられる。トランプの安倍に対する厚遇はまさに忠犬を慰める主人にしか見えなかった。

ヨーロッパ諸国や隣国メキシコがトランプに批判的なことをいうのに対し、日本はつき従っている。それが戦後の日本の外交路線だったので、わかりやすい。

特に安全保障政策では米軍に「安乗り」をするという吉田ドクトリンが、いまでも国家戦略として生きている証拠だ。旧ソ連を封じ込め、旧日本軍を復活させないため、元国務長官のジョン・フォスター・ダレスと吉田茂が米軍を日本に残すという選択は機能した。

だが戦後72年たち、日本は新たな国家戦略を策定すべきである。それはアメリカとの喧嘩を意味しない。自主防衛と同時に、日本の政策を安全保障、経済の分野で確立して実行することである。

もし大多数の日本人がアメリカの忠犬のままでいいというのであれば、私はもう何も言わない。

だが基本的人権を無視し、横暴な言動をとるトランプに追従するというのは、日本もトランプと同じように他国の人権を蹂躙しても構わないという立場にいることを意味する。

アメリカに「ノー」と言うことはある意味でたやすい。その前に安全保障・経済両面での国家戦略を確立することが重要なのだ。時速200キロのハリケーンがきても揺るがない国家戦略を生み出すことである。(敬称略)

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今後の放送メディア出演予定:

 

・2月10日(金)7:00amから 東京FM(周波数80.0MHz)『クロノス』

・2月11日(土)11:55amから 読売テレビ(関西ローカルのみ)『特盛!よしもと 今田・八光のおしゃべりジャングル』