実現するトランプ対ヒラリーの戦い

昨年からアメリカ大統領選の原稿をずいぶん書いている。

今日の予備選結果によって、共和党ドナルド・トランプが代表候補に、民主党ではヒラリー・クリントンが代表候補なることがほぼ決まった。

多くの人はトランプが党代表になることはないと考えていた。考えていたというより、願っていた。今年になってからも、多くの人は「トランプはないでしょう」と言っていた。

私も昨年10月中旬までは、トランプはいずれ消えていく候補だと思っていた。

しかしアメリカで起きている現象を先入観なしで眺めた時、トランプ現象は本物であると悟った(トランプの胎動を考える)。昨年10月19日のことである。

そして11月にアメリカに取材に行った時、「トランプ人気は一過性のものではない」ことを理解した。その時から共和党はトランプが、そして民主党はヒラリー・クリントンが代表候補になると踏んでいた。

トランプが大統領になる可能性もあるが、2人の戦いであればヒラリーが1歩リードしている。それも昨年から変わらないことだ。

いまは7月の党大会が終わってから11月8日の本選挙まで、トランプがどういう攻勢をかけてヒラリーを蹴落としにかかるか、またヒラリーがどう迎え撃つのかが注目される。

これほど熾烈な戦いは滅多にない。歴史に残るであろう決戦となる。