声が空をゆく

kunimarujapan1.25.16

いったいどれくらいの方が耳を傾けているのだろう。

ラジオのスタジオに入って顔の見えない聴取者の方々に話をしなくてはいけない。眼のまえにパーソナリティー(野村邦丸)とアナウンサー(加納有紗)が座っているので、便宜的には彼らと話をすればいいのだが、万単位の方が声を聴いていると思うと「私の話なんかでいいのか」とも思う。

メディアはつねに一方的である。ネットの登場によって双方向型になりつつあるが、情報量という点では今でも圧倒的に送り手に軍配があがる。

けれども、送り手側の情報がいつも正しいわけではないし、スタジオで話をする人よりももっと事情に精通した人が外部にいることも知っている。たまたま縁があって呼ばれているだけに過ぎない。

与えられた機会を生かして、できるだけ多くの方に、わかりやすく情報を発信することもジャーナリストの使命である。

AMラジオ、文化放送『くにまるジャパン』で米大統領選について話をした。テレビで与えられた時間よりもはるかに長く、ひとつのテーマを掘り下げられる点で、ラジオという媒体は魅力である(『くにまる「アメリカ大統領予備選」塾』文化放送)。