3月21、22両日、東京秋葉原で高校生国際会議というものが開かれている。今年で4回目だ。
主要メディアにはほとんど取り上げられていない。というのも、会議で世界が驚くような議題が話されているわけでも、仰天するような新しいアイデアが飛び出すわけでもないからだ。
それでも現役の高校生約80人が自らの意思であつまり、「国際問題を考える」機会をつくりだしている。しかも、企画から運営まですべ て高校生がこなしている。
講師として来て欲しいと声がかかったのは昨夏のことで、十分な準備期間をとって万全の態勢でのぞんでいた。
最初は、会議の監督者として先生か企業人がいるかと思ったが、本当に最初から高校生だけで企画し、運営していたので驚いた。パンフレットもプロ並みのものを用意していたし、メールでのコミニュケーションや会議の流れも申し分ない。
しかもグループごとに、1つのテーマを5時間以上も議論して独自の解決策を提示するのである。並の高校生ではない、と思って参加者に訊いてみた。
「いまの高校生で国際問題を真剣に考えている人は全体の5%しかいません」
誰に強要されるわけでもなく、こうした場に積極的に参加してくる少数派の高校生は確実にいる。日本の未来は彼らのような人たちが背負っていくかと思うと嬉しくなった。