ヒョウ柄のどら焼き

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先月、テレビのニュース番組に呼ばれた時、上のどら焼きを紹介させていただいた。

打ち合わせでスタッフは、「堀田さんのお好きなスイーツを紹介するコーナーがあります。何を紹介するか考えておいてください」と言った。

数日後、ディレクターから電話があり、「洋菓子ではブールミッシュというケーキ店さんのシブースト、和菓子であれば自宅近くの黒松というどら焼き」と返事をした。

「どら焼きは毎日、店の前に列ができています」とつけ加えると、ディレクターは「どら焼きにしましょう」と即答した。1個100円。

店の横を通ると黒砂糖の匂いが漂う。ヒョウ柄のような皮はマシュマロのような弾力がある。ただ行きつけのサンドイッチ屋の店主は言う。

「昔はもっと大きかったし、手焼きだったんだ。中のあんこもたくさん入っていたしな。機械で焼くようになってから味が落ちたよ」

嫉妬がいくぶん入っているようにも思える発言だったが、反論しなかった。午後の早い時間に売れ切れてしまうことも多く、最近はつねに列ができている。

私はいつでも買えると思っているので、列には並ばない。だから、このところ買う機会を逃しており、食べられない日が続いている。

ただ食べないとどうにかなるほどの禁断症状もでないので、相変わらずおあずけ状態がつづいている。