台風27号が本州の南海上を通過していた26日午前。東京は小雨こそ降っていたが、風はほとんどなかった。
こういう日は博物館や美術館に足をむけるといい。とにかく空いている。
上野にある東京国立博物館。現在、「京都」という特別展をやっている。ご覧のように人影はほとんどなかった。残念ながら、展示会場では写真を撮れないが、人の頭ではなく作品をゆっくりと鑑賞できる。
今回の展示の目玉は、400年前の京都の日常を描いた屏風図である。五条大橋周辺を歩く商人や農民、酔っぱらい、芸能者、南蛮人など、卓越な描写力で当時の京都を浮かびあがらせている。
実際の屏風には2700人が小さく描かれているが、今回は4メートル×4メートルという巨大スクリーンが細部を拡大している。おとぎ話が現出されたようで愉しい。もちろん本物の展示もある。
私は勤め人ではないのでウィークデーでもふらっと立ち寄れるが、週末に行かれる方は雨の日の午後が狙い目かもしれない。