CEOの選び方

アメリカの大手企業CEOの選び方に変化が生まれている。

「企業トップを誰に継承させるか」は大企業だけでなく中小企業にとっても大きな課題だ。日本の中小の場合、約7割が息子や娘といった親族が後継者になる現実がある。それが企業にとって最善の選択であるかの疑問は残るが、アメリカ大企業の場合、CEO在任期間が過去10年で8.1年から6.3年へと早まり(Booz&Co社の報告書)、退任年齢も53.2歳と若くなっている。企業も時代の変化に合わせざるを得ない環境になってきている。

それでは新しいCEOはどういった形で選ばれるのか。

取締役会が新CEOを決定する過程で近年、考慮される要件は国際畑の経験者で、ファイナンスや製造分野よりマーケティングや営業分野での経験があること。複数の業界で経営に携わったエネルギッシュで若い人というものだ。

好例がキャンベルスープの現COOデニース・モリソン氏で、今年8月にCEOになる予定だ。彼女のキャリアは世界最大の一般消費財メーカー、プロクター&ギャンブルを皮切りに、ペプシコ、ネッスル、ナビスコ、クラフト・フーズと渡り歩いた後、キャンベルスープに移った。まだ50代の若さで、過去7年は同社の世界市場の営業と顧客管理の社長を務め、前述の要件を兼ね備えている、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。