ソーシャルメディアの新たな戦略

アメリカのアパレル大手GAP(ギャップ)は10月初旬、20年以上使い続けてきたロゴの変更を発表した。四角いブルー地に白抜きのGAPという文字が浮いたロゴはお馴染みのはずだ。それを黒字に代え、背景をホワイトにするという。

しかしツイッターやフェイスブックなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の利用者からの反応は不評だった。親近感が持てないという。以前から使われていたロゴの方がいいという意見が大半を占めた。GAPはすぐに一般消費
者の意見に従い、ロゴを元に戻した。

ここまでは既知のニュースである。

ここで問題にしたいのは、SNSの利用術である。2010年秋、世の中は光の速度で流れているかのごとくである。10年前であれば、GAPのロゴ変更の不評が報告書として本社役員に上げられるのは2カ月ほど後だっただろう。

今回、GAPは1週間で新ロゴを却下した。だが今の時代はそれでも遅い。SNSの新たな進化はすでに一歩も二歩も踏み込んだ分析法にまで到達している。GAPが新ロゴを発表する前、最新の市場分析を行っていたら、評判の悪さは発表前に察知していたはずだ。それができなかった、、、、、、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。