菅直人、つまらない会見

4月12日午後1時半過ぎ、財務大臣の菅直人が日本外国特派員協会の記者会見に現れた。冒頭、

「(政治的に)難しい時期なので、本当はここには来たくなかった」

と本音を漏らした。

大臣という要職にあれば、誰もが発言には細心の注意をはらう。そのため目新しいことは口にせず、会見としては退屈な内容だった。

「この内容では記事にならない」(イギリス人記者)

「新しいことを期待したが、あてが外れた」(アメリカ人記者)

同席した仲間の反応も散々だ。

無理もない。6月に発表する新成長戦略の内容はまだ煮詰まっておらず、この時期に消費税、法人税、所得税についての詳細を述べるわけにもいかない。逆に基本的な財政政策は専門家であれば誰しもが知る。

「国債発行残高がGDPの180%で、経済成長を遂げながら赤字をどうやって減らすのかを議論してなくてはいけない」

そんなことは民主党政権が誕生する前からわかっている。本来であれば、昨年中に答えが出ていなくはいけなかった。普天間問題についても「担当大臣ではないから」と口をつぐんだ。

与党の側に身を置くと、なぜ政治家はみな同じ性向を帯びてしまうのだろうか。(敬称略)